きのこはいろんな料理に使えてどれもほとんど失敗なくおいしくできる手軽な素材ですが、手をかけてあげるとそれだけさらにおいしくなったりします。かわいい子なんだからもう!
乾燥ポルチーニを筆頭に三種のきのこを使い、バターと牛乳で丁寧にソースを作って生パスタとからめてしまったりしたらもうご馳走の域。ソフトベジタリアンでも大満足の一品です。
材料、二人分
乾燥ポルチーニ 10-15g
きのこ数種 あわせて200-300gくらい
バターおおさじ2
小麦粉 おおさじやまもり1
牛乳 150-200ccくらい
パルミジャーノ おおさじ3-5くらい
塩こしょう
材料はシンプルですが、これですごく味わい深い上等なパスタになっちゃいます。
今回私はヒラタケ(オイスターマッシュルーム)とクレミニマッシュルームを使いました。クレミニ(crimini mushroom)は、ベジタリアン用のハンバーガーなんかによく使われるでかくて肉厚のポータベロマッシュルーム (portobello)の若いものですが、ほんとはクレミニもポータベロも白いマッシュルームと同じ種のきのこでAgaricus bisporus(日本名はツクリタケ)と言うらしいです。フーン。
Wikipedia Agaricus bisporus
Wikipedia マッシュルーム
これまでクラムをハマグリだと思ってたのですが、最近いただいたコメントでホンビノス貝という別物の貝だったことがわかり恥ずかしかったので今すごいウィキペディアを多用しながら書くメンタリティです。また、日本語版ウィキ内での閲覧人気記事ランキングがAV女優一覧とかアニメやコミックなどサブカル系記事で埋まってるのを見て「識字率99.8%とか言ってもこれじゃ日本どうよ・・・」とか厭世的にもなっています。
作り方
1)まずは乾燥ポルチーニ茸を水100ccに漬けて戻します。1時間ほどでやわらかくもどります。干ししいたけとか一晩かかるけど、これなら使いやすいですね。
イタリア料理の定番ポルチーニ茸は香りも味もよいきのこで、アメリカや日本では乾燥したものが手に入れやすいでしょう。ウチの近所では10gのパックで$3.99で売っています。乾燥ポルチーニはたいていスライスしてありますが、もし丸ごとだったりしたら水で戻すのにもっと時間がかかるでしょうね。
2)パスタをゆでる用意をします。大きな鍋にタップリの水を張り、塩をこれまたタップリ入れて火にかけます。
いつか他記事でも言及済みですが、パスタをゆでるときに塩を入れる理由は味付けの意味合いももちろんありますが、パスタに使用されているセモリナ小麦はグルテンを多く含んでいて、グルテンは塩、酸、高温で固まる性質があるんですって。塩を入れて沸点を上げ、塩分で表面を固めつつゆでるのでプリッと弾力のある茹で上がりになるというわけです。
3) 生きのこを食べやすい大きさに切り、バターおおさじ1で炒めます。
ドッサリすぎるように見えますが、火を通すとシンナリして嵩がかなり減るので大丈夫。タップリ食べましょう、どうせキノコのカロリーなんてあってないようなもんだ。軽く塩こしょうして中火でゆっくり炒めているとすごくいいニオイが立ち上がってきてもうこの時点でたまらない。
4)鍋中のキノコがシンナリ、ペットリした質感になったら、水で戻してやわらかくなったポルチーニを水気を絞って鍋に入れます。戻し汁は後で使うから捨てちゃダメ。
5)全体にのこりのバターおおさじ1を加え、ざっとなじませるように混ぜたら小麦粉をサラサラと振りかけてよく混ぜます。たぶんダマになることはないと思いますが、かき混ぜすぎてキノコをばらばらのコナゴナとかにしないように注意。
これからクリームソースにしちゃうよ。
6)小麦粉がキノコとよく混ざったところでキノコを鍋の手前によせ、鍋を傾けた向こう側に牛乳の1/3くらいの量を入れます。ホワイトソースのレシピで言及していますが、ホワイトソースがダマになる原因のひとつが加える牛乳との温度差なんですって。冷たい牛乳をいきなり加えるとよくないのでこんなふうに鍋の一部を使って牛乳を少し温めてから混ぜると失敗しないよ。
ゴッチャリした感じになるけど、ダマにはならないはず。
7)よく混ざったら残りの牛乳の半量を同じように混ぜてーーー・・・
それが混ざったら残りの牛乳をまた混ぜて・・・を繰り返します。
8)クリームソースのキノコがすでに完成形に近いおいしそうな様相を示していますが、ここにポルチーニ茸の戻し汁をすべて入れて混ぜます。
キノコ風味がさらにアップ。やばい。
9) そろそろパスタをゆで始めましょう!今回私はせっかくなので生パスタを使いますよ。
ローカル情報で申し訳ありませんが、アストリアには生パスタを製造販売しているメーカーさんがありますがここのパスタがまたおいしいんだ。生パスタってゆで加減が難しくて、ヘタするとベッチャリ・モッチャリ・メッタリみたいな感じになりますよね。「フツーの乾燥パスタゆでたほうがずっとうまいやん・・・よく考えたら生パスタでアルデンテとか不可能なんじゃないの?」みたいな。ところがここのパスタは生なのに弾力とコシのあるいい感じの茹で上がりになるんですよ。
Cassinelli Food Prods
営業時間が非常に短いのですが、アストリアのあちこちのイタリア系デリでこのメーカーのパスタを売っています。ディトマース駅下の大きなイタリア系デリ、Rosario’s Deliや、アストリア30th Ave.のDave and Tony Deliにはいつでもあります。
たっぷり塩を入れたお湯がグラグラ沸いたところにパスタを投入!パスタの形状によりますが、生パスタのゆで時間は極短なので気をつけて!今回私が使ったのは平たいフィットチーネというロングパスタですが、これなら2分くらいで茹で上がります。ゆですぎ厳禁。
10)ゆでたパスタをザルに揚げてざっと水を切ったら、手早く8)の鍋に入れてざっとソースに絡めます。
ハイ来た!もしここでソースの水分が足りなそうなら、分量外でも牛乳や水を加えて加減してください。
11)最後にパルミジャーノをタップリふりかけ、塩こしょうで味を整えてざっと混ぜたらできあがり!
生パスタはソースをよく吸い、モタモタしているとメッタリしてきます。軽めの赤ワインを一本あけて速攻食べましょう!
私は今回フィットチーネを使いましたが、パスタの形状はなんでもいいでしょう。スパゲッティやリングイネなどの細すぎないロングパスタ、ペンネやコンキリエなんかの中サイズのショートパスタがいいかな。
日本でも秋の味覚にキノコをよく食べるけど、これほどキノコの味を濃く食べられる料理はひょっとしたら和食にはないんじゃないかしら・・・?キノコおこわと勝負してもこのパスタの圧勝だと思います。チーズや牛乳といった乳製品を使うので厳格なベジタリアンではありませんが、ソフトベジタリアン料理としては肉食人をも満足させられる力強い一品です。キノコ好きならぜひお試しください。
追記:実は英語でもレシピブログを書いています。掲載レシピはすべて日本語のこちらのブログにすでに乗せているものですが、外国の人に日本の料理教えてーとか言われたけど、作れても教えられるほど通暁してないのよ・・・みたいなときにはご利用ください。
Cook Like Japanese
また、英語ブログにも見やすいレシピ一覧を作ってみました。基本的に外人受けのよさそうなものを選んで書いていますが、「日本語ブログに乗ってるこのレシピ、英語でも書いててくれたらありがたいわ」みたいなのがありましたらぜひお知らせください。
Cook Like Japanese: Recipe Index
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だいぶ前の記事ですが、、非常に美味しくできました。レシピありがとうございます!
MHさん、
レシピお試しありがとうございます。
おいしくできたとのこと、とてもうれしいです。