焼き鳥が豚肉だったり中華まんじゅうが葬式まんじゅうだったりと、独自の食文化を培ってきたほかいどー。そんななか、道内の他地域出身の人からも「それはないだろ」と言われている一品が函館にあります。
それはおめでたいお席にかかせないお赤飯。函館では甘納豆を使います。
甘納豆だけじゃなくフツーにゆで小豆を使う赤飯もあるんだけど、函館では甘い赤飯が人気じゃないかなー。最近ケンミンショーでも紹介されたらしいけど、薄く塩味のついた餅皮にアンコたっぷりの大福とかが好きな人ならたぶん落ちちゃうよ、恋に。
「え、甘納豆とか使うなら赤い色はどうやって付けるの?」「食紅使うよ」「えぇ~・・・(うさんくさげな表情)」という会話をこれまで何回くり返したかなー。
少なくとも私の祖母のレシピでも使ってましたね、食紅。こんなことから人工着色料とかの軽い添加物の使用におおらかに育ちました。
私は飛行機の機内食がなんだか食べられないタチなので(デルタだからとかじゃなく)、帰国の日にはお弁当に母に赤飯でおにぎりを作ってもらいます。もち米は妹コケ子の嫁ぎ先・イグアナ画伯(このブログの左上に常時表示されているコックさん帽をかぶった怪獣みたいなのは妹のご主人が書いた私のイメージ画、イグアナです。どういうことかいまだに謎ですが解かないほうがよい謎のような気がして大人の対応を続けています。妹も結婚してもう10年にはなるかと思いますが彼はいつも私に敬語です。)のご実家からえらいおいしい米をいただいているのでそれを使わせていただきます。
ドサーーーー。
ゆう「ずいぶんたくさんだけどこれで何合くらいなん?」
母 「んーーー、2キロ弱くらい?」
合ってきいてるのにキロで答えられても。
米を研いだらたっぷりの水を張って、魔法の粉をパラリ(目分量)。
ポワワワーーーン。人工的なかわいい桃色に。よく混ぜたらそのまま一晩置いておきます。
次の日の朝、起きたらすでに蒸しあがりそうな段階@5:30am。函館ですっかり老人型生活になっていたけどそれでも追いつかなかった。
老人型生活と言えば毎朝ドテラと近所の温泉銭湯に通ってたけど、いつか風呂上りのドテラにヤクルト(自販機で100円で二本出てくる)を一本下さった方がいました。ドテラもよろこんでたけど、しかし日本人って日本文化を受容してる外人には親切よね。日本人がドイツでいくらビール飲んだところで見知らぬ人が一杯ご馳走してくれるなんてことないもんな。
ザルに上げて水気を切った米を、ガンガンに蒸気の上がっている蒸し器で蒸します。私の母は蒸してる途中に数回濃い目に作った塩水をばしゃばしゃとかけ、しゃもじでわっせわっせと混ぜつつ蒸し上げます。これで米部分はもち米の持つほんのりした甘さに軽い塩味がつき、甘納豆部分はヘブンリーにスイート・・・ということになるのです。
9部どおり蒸し上がったら甘納豆を混ぜ込み、フタをしてもうひと蒸ししたらできあがり。
あらやだ!蒸したてフカフカツヤツヤなところを写真に取ろうと思ってたのに顔洗ってる間に全部おにぎりにされてる!
ごま塩でゴロンと握られた赤飯。これ食べたかったの!さらにジンギスカンのタレで味付けしたカラアゲをお弁当に持たせてもらってNYへの帰途につきましたが、もち米の甘い赤飯とカラアゲを機内でビールと一緒にむしゃむしゃやって大満足!「あーウミガメちゃん(七ヶ月の甥っ子)めんこかったなー」とかウットリしながら帰ってまいりました。
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