イースト発酵生地の上にたっぷりとフルーツをのせ、さらにそのうえにザックリ&ぽろぽろのバターそぼろをたっぷりかけて焼き上げるドイツの定番人気ケーキ、実はとっても簡単です。
果物はいろいろ使えますが、プルーン、リンゴ&クランベリー、いちご&ブルーベリーの3種類をアップしますね。
シュトロイゼルクーヘン(Streuselkuchen)はドイツでは本当に人気のケーキで、どこのパン屋・ケーキ屋さんでもまず置いています。ベーキングパウダーで膨らませるスポンジ生地のものもあるそうですが、私の乏しいドイツ滞在経験とドテラの言によるとやはり一般的なのはふっくらパン生地だと思います。季節の果物をふんだんにのせるのでイースト生地でもあっさり、さっぱりした食べ応えなものが多いです。
果物は季節によっていろいろですが、春はイチゴやその他のベリー系の果物とルバーブ、夏にかけてチェリー、プルーン、桃、秋になるとりんごを使うのが定番です。上にはバター・砂糖・小麦粉をザックリと混ぜたそぼろをたっぷりのせるので、いずれにしても甘みよりも酸味の強い果物がバランス的に好ましいようです。今回思いつきでプルーンに加えてイチジクも使いましたが、イチジクみたいな酸味のない果物だと甘く重く感じられてイマイチでした。
いい感じの果物が手に入りにくい季節だったら、瓶詰めの種抜きサワーチェリーなどが手軽でおいしく、色彩的にも美しいです。
ケーキと果物の間にサワークリームをのせるレシピも多いのですが、サワークリームや他のクリームを使わず果物だけタップリ使ったもののほうがアッサリして果物を堪能できると思います。
生地材料(20x30cm型)
小麦粉 180g
ドライイースト 4g
砂糖 30g
たまご 1個
牛乳 70cc
バター 30g
そぼろ(シュトロイゼル)材料
バター 100g
砂糖 80g
小麦粉 100g
果物
季節の果物、または缶詰や瓶詰めの果物 500gくらい
砂糖 大さじ2
作り方
1)バターは生地用もそぼろ用も室温にしてやわらかくしておきます。
2)ホームベーカリーを使うともうほんとに簡単!ドライイースト以外のすべての生地の材料をケースに入れて、イーストは専用のケースにセットしパン生地コースにおまかせしてください。
手ごねの場合
手もしくはフードプロセッサの生地こね機能を使う場合は、まず牛乳をおおさじ2ほど容器に分け、人肌程度にレンジで温めてドライイーストと砂糖を分量からおおさじ1ほど混ぜます。
次にイーストも含めたすべての材料をボウルに入れて手でこね、まとまってきたら台に移して両手で力を入れてツルンとした質感になるまでこねます。15分ちょっとかかるかと思います。
ボウルに入れてラップで覆い、50-60分ほど室温で一時発酵させます。室温が低いともっと時間がかかりますがほんとはゆっくり発酵させたほうがいいので問題ないです。全体の大きさが2倍くらいになるのを目安にしてください。
パンチングして空気を抜き、再度ボウルに入れてラップをして20分ほどベンチタイムを持たせます。これでいいはず(ホームベーカリーを買ってからであまり手ごねとかしなくなったので自分でも心もとないけど)。ホームベーカリーがあればここまでやってくれるんだからほんと楽チン。
3)焼き型に分量外のバターを薄く塗り、小麦粉を薄くはたいておきます。オーブンを180度に暖めておきます。
4)2)の生地を焼き型の大きさに伸ばしてセット。
フォークで何箇所かさしておきます。生地はすこしフンワリしてたほうがおいしいので、ここまでやっちゃったら室温で待たせておいてそぼろと果物の用意に取り掛かるくらいでちょうどいいと思います。
5)次にそぼろを作ります。そぼろの材料をすべてボウルに入れ、ざっくりとフォークで混ぜます。このとき練ったらダメ!クッキーになっちゃう!ところどころ混ざりきってないくらいでオッケです。
ここまでの作業はどの果物を使うときも同じです。
プルーンのシュトロイゼルケーキ
プルーンは種の周りにくるっとナイフをいれ、ひねるようにふたつに分けて種を取り出して生地の上にタップリのせます。もう重なっちゃうくらいたくさんのせてください。その上全体におおさじ2の砂糖をサラサラ~と振りかけてください。
イチジクのタルト!かぶと虫!とか言いたいがためにイチジクを使ったのですがプルーンだけのほうがおいしかったdeath。
そしてこの上に5)のそぼろをたっぷりのせます。べたべたした生地なので、少しずつボトンと落としていく感じになるかと。
らせん階段!そして時は加速ってもういいって。
160-170度に温めておいたオーブンに入れて20-30分ほど焼きます。
いいニオイ~♪焼き菓子作る人しか知らない至福の瞬間。
色彩的にも美しいです。
リンゴとクランベリーのシュトロイゼルクーヘン
普通はりんごだけのケーキとして焼くことが多いのですが、酸味と赤い色合いが欲しく、思いつきでりんごに軽く煮たクランベリーを加えてみたところ、ドイツによくあるカラントやルバーブのケーキのような強い酸味がいい感じに再現できました!ドテラやドテラ友達など何人かのドイツ人に試食してもらったところ好評でしたが、食べなれない人にはスッパすぎるかもしれません。どうかなーと思ったらレシピの半量くらいまでクランベリーを減らして使ってみてください。
1)-5)までの手順はプルーンのケーキと同じです。同様にケーキ生地とそぼろを用意してください。
材料は上記の生地の大きさに対して大体りんご3個、クランベリー 1袋(12oz, 340g)、そしてふりかけ用に砂糖おおさじ2くらいです。
まずクランベリーを洗います。虫の食ってるものや悪くなっているものを取り除き、軽く水で洗ったら一握り分ほどを別にとっておき、残りを鍋に入れます(この一握り分は生のままりんごの上に散らして焼きます)。砂糖おおさじ2を加え中火でかき混ぜながら、やわらかくなっているけどまだ粒がはっきりしている程度に煮ます。たぶん5分とかからないと思います。
生地の上に煮たクランベリーをのせます。べったりした質感なので、塗るというよりはポトポト落として転がしていく感じになると思います。全体に均一に伸ばしたりする必要はありません。というかところどころ多い少ないみたいなほうが食べていて楽しいと思います。
続いてリンゴをよつわりにして皮をむき、薄切りにしてこの上に並べます。リンゴはあらかじめ煮ておく必要もありません。
もたもたしていると最初に並べたほうから変色してきちゃうのが気になるかもしれませんが、全然かまいません。そぼろをのせて焼いてしまえばわかりゃしない。
リンゴをすべて並べたら、とっておいた一握り分の生のクランベリーをリンゴの上に散らします。理由は赤いきれいな色を表面に少し欲しかったからです。
面倒でしたら全部煮て、リンゴに下にしてしまってもまったく問題ありません。
ふりかけ用の砂糖を全体にふりかけ、この上にそぼろををタップリのせます。
160-170度に熱したオーブンで20-30分ほど焼きます!
焼きあがりました!
ああーーーーすごいいいニオイ・・・・!お届けしたいですね、この匂い。
期待したとおり、表面からチラリチラリと見えるクランベリーの赤い色がさらに食欲をそそりますね。赤提灯が赤いのも赤い色が人間の食欲をそそる色だからそうですよ。
食べてみると思ったとおり!りんごだけのケーキよりずっとオイシイ!
クランベリーのジューシーなスッパさ、そぼろのバタータップリの甘さ、りんごのさわやかな甘みと歯ごたえ・・・・これもうドイツにもって行きたい。
シュトロイゼルクーヘンは、生地だけ作っちゃえばクッキーやアップルパイ作るより簡単にできてしまうし、この赤いきれいな色はこれからのホリデーシーズンのお菓子としてもぴったりだと思います。クランベリーは生のまま冷凍できますので、今のうちに数袋買って冷凍保存し、春に他の果物が出てくる時期までうまく使うと便利ですね。カナダやアメリカなど、クランベリーが手に入る地域にお住まいの方にはほんとにおすすめです。ぜひお試しください。
夏のベリーのシュトロイゼルクーヘン
夏に持ち運びしても痛みにくく、食べておいしく見た目もきれいな便利さです。今回はイチゴとブルーベリーを使いましたが、他のベリー系の果物やカラントなどを使うのももちろんアリです。
これも1)-5)までの手順はプルーンのケーキと同じです。同様にケーキ生地とそぼろを用意してください。
イチゴは特に水が出やすく、生地がグッショリしてしまいがちなので、砂糖をふりかけたらすぐそぼろをかけてオーブンに直行させてください。
そぼろはこれでもかとたっぷり乗せましょう。おいしいから。
いただきまーす!
この他にも、桃やネクタリン、アプリコットなども定番です。いろいろ試してみてください。
I have this recipe in English, too!
German’s Favorite Cake, Streuselkuchen
はじめまして!すごくおいしそうだったのでチャレンジしてみました。
果物は家にあったりんごだけだったのですが十分おいしくできあがりました!
ホームベーカリーを使ったので思ったよりも簡単に作ることができてびっくりです。
またほかの果物でも作ってみたいと思います。素敵なレシピを教えていただきありがとうございました!
はじめまして、レシピお試しありがとうございます。
そう!ホームベーカリーがあるとほんと簡単にできますよね。他の果物もいろいろお試しください~。