なにかとせわしない時期ですがクリスマスむけのレシピ、いそいでアップしますよ!アメリカのクリスマスではあんまりチキンは食べませんが、日本では定番の鶏モモまるごと一本☆迫力の照り焼きをジップロックで真空低温ゆでしてから焼き付ける手法で失敗なしに柔らかく作れるレシピです。昨年、旧ブログにて掲載したものをほぼそのまま再掲載です。
皮テリテリ&肉フカフカやわらか、子供が手も顔もベッタベタにしてかぶりついてくれるはず!
昨年、「ターキー、グースに続いて何の鳥攻めなのこれ・・・?」とドテラが軽く音を上げる程度に試作を繰り返し、誰がやっても失敗なくできる方法を模索しました!オーブンやフライパンで焼くより失敗なく、さらに「なにこれ!肉フカフカやわらか加減がローストとかとは段違い!」と自分で言ってしまうくらいやわらかく仕上がってしまうレシピを開発しました~。
材料(二人分)
鶏腿肉、骨付き 二本
サラダ油 おおさじ2
しょうゆ おおさじ2
砂糖 おおさじ3
はちみつ おおさじ1
酒、もしくは白ワイン おおさじ3
塩こしょう
バター おおさじ1/2
鶏腿肉はもちろん骨付き、だいたい1本400グラムのものを使いました。
鶏腿肉は骨が入っているので肉だけ焼くのと比較すると中まで火を通すのに時間がかかり、加減がわからないと表を焦がしてしまったり、触りすぎて皮を傷つけたり破いたりしてツヤツヤの美ビジュアルに出来上がらなかったり、最悪子供がかぶりついてから「あちょっと待って!まだ赤くない?生だよねこれ?」と台所にリターンし白けさせ、急いで焼きなおして出したために表面のタレが落ちてしまい味気もなくなってしまい子供からのガッカリ感&不信感に「アタイだって頑張ったのにさ」と報われない疲労が年末の肩に食い込んだりしちゃいますよね・・・イヤン!そんなのイヤン!!!
なので、1)中まで間違いなく火を通し、かつ肉質をやわらかく保つ、2)仕上げに皮をテリテリにする・・・のふたつを確実にクリアするため、ジップロックを使って保温ゆで&最後にフライパンでタレを焼き付けて絡める方法に落ち着きました。
作り方
1)料理する30分ほど前に鶏を冷蔵庫から出し、室温にします。皮を数箇所フォークで刺して穴を開けてから塩、こしょうを両面にすり込みます。
2)鶏を一本ずつジップロックに入れ、できるだけ空気を抜いて密閉します。
複数作るときでも一袋に一本ずつ入れたほうが火のとおりが確実だと思います。
3)できるだけ保温力のある厚手の大き目の鍋にお湯を2リットルほど沸かします。ルクルーゼやストウブなんかの大きなのが理想的ですが、なければお湯を充分な量使って、冷めるのに時間がかかるようにしてください。
二本以上作る場合には、2リットルと言わず鍋の要領が許す限りたっぷりのお湯を使ってください。
4)お湯の温度を調節します。鍋のお湯が沸騰したところで、0.5リットルほどの水を差してください。そしてそこに2)のジップロックを入れ、鍋にふたをし、火を弱火に落とします。
昨年、熱でジップロックが破けてしまったというコメントをいただきました。スミマセン・・・調べてみたところ、ジップロックの溶ける温度は120度から130度くらいだそうです。ということは、いくらグラグラ沸かしても水だけだと100度以上にならないことを考えると、おそらく鍋の底や鍋のふちなど高温の部分に接したところが溶けたのではないかと推測します。防止策としては、充分な大きさの鍋に充分な量のお湯を使い、鍋に直接ジップロックが触れないように按配するといいかと思います。
理屈
夏にジップロックゆで鶏という非常によく似たレシピをアップしており、重複しますがこちらにも低温ゆでの利点を記しておきます。まずはシャトルシェフという保温調理用の鍋のメーカーさんの調査の一部抜粋をどうぞ。
一般的に肉は筋線維がコラーゲン(硬たんぱく質)で束ねられたような構造をしている。コラーゲンは65℃を超えると急激に収縮。その結果、筋線維に閉じ込められていた肉汁が絞り出され、肉はパサつき、“ジューシー”“しっとり感”が失われ、硬くなってしまう。つまり“ジューシー”“しっとり感”“軟らかさ”を保つには、肉の温度が65℃を超えないようにすることが重要
<「保温調理」に関する共同研究報告>
65度とは言うものの、食中毒を防止するためには75度以上の温度で1分間以上の加熱が必要(肉の生食・加熱不足による食中毒:政府広報オンライン)だそうです。ここで大事なのは、75度のお湯に入れとけばいいということでなく、肉の中心部が75度以上になっていることが必要だという点です。これらを踏まえると、やはり家庭で安全においしく食べるには80度以上の温度で調理することを目標にするのが現実的な線ではないでしょうか。
さらに肉汁が肉から逃げ出さないようジップロックに入れて空気を抜いて加熱する方法を取って相乗効果もねらってみましょう。(真空調理法とはどんな調理法?:日経レストラン)。
おおよそのところですが、2リットルのお湯を沸騰させたところに0.5リットルほどの水道水(お湯の1/4の量の冷水)を加えて計ってみたらちょうど80度くらいになりました。ほかいどーの水道水なんかは手を切るほど冷たいのでもう少し少なくてもいいかもしれませんが、厳密に考えることもないです。重複しますが厚手の鍋がない場合はできるだけ大き目の鍋に多目のお湯を沸かしてください。
5) 弱火のまま20分、フタをあけずにゆでます。20分経ったら火を止めますが、そのままフタをあけずに40分間、ゆっくりと余熱で火を通します。お湯をたっぷりにすれば4本くらいまでなら一度にゆでてもちゃんと火が通ると思いますが、心配なら余熱時間をもっと長くしてください。
6)40分後、見てみましょうか。
あつつつつ、火を止めてから40分経ってるのに全然現役!やけど注意!
一応、裏側からナイフを入れて骨の近くの肉に火が通っているか確認しました。
大丈夫!そして流れ出す肉汁&注意して触らないと皮や肉が落ちてきそうなやわらか具合にほくそ笑みましょう。
7)フライパンにサラダ油を大さじ2入れ、中火で熱します。テフロンのパンでも油は入れた方がいいでしょう。
8) 6) の鶏の表面をキッチンペーパーなどで押さえ、水気を取ります。ジューシーでフカフカなのでいつまでも肉汁が出てきてしまうと思いますが、一応皮の表面だけでも水気を取っておかないとアホみたいにフライパンから油がはねまくって大変です。
9)フライパンが熱くなったら鶏を、皮のほうを下にして入れます!
やだやだやっぱ油飛び散る!まあいいこれから大掃除だし。
肉にはすでに火を通してあるし、温度的にもまだアツアツだと思うので、フライパンでの作業は表面に焼き色をつけてタレを絡ませるだけのつもりでやりましょう。
10)1,2分ほどそのまま触らず、皮目に焼き色がついたようならひっくり返します。
皮を破かないように、箸で刺したりせずにトングやヘラでひっくり返すといいでしょう。
11)そしたらすぐに砂糖を肉にふりかけ、すぐにその上に酒をふりかけ、ざっとフライパンを揺らし、さらにしょうゆとはちみつを加えます。
ジュワジュワーーー!もたもたやってると砂糖がカラメルになっちゃうから気をつけて!
皮を破かないように気をつけて何度かひっくり返し、煮詰めながら両面にタレを絡ませます。そして最後に肉にバターをチョッピリ乗せて溶かしながらバターをまぶしつけます。
この最後のバターの風味がまたたまらないのよ(デブはこれだから・・・と言う声が聞こえたような気がしますがクリスマスくらいチマチマしたこと言わずうまいものを食べようや)。
できあがりー!!
せっかくなのでかわいいコックさんの帽子みたいな何かも骨にかぶせてみたのですが、なんかよけいみすぼらしくなってしまいました。
自分で言うのもアレですが、肉は充分柔らかく骨からすんなり外れます。ガブリとかぶりつくのもいいですが、バター風味が香る油&しょうゆ&砂糖の照り焼き風タレをかけながらナイフとフォークで食べるのもまた一興です。レシピ自体にはあまり失敗の要素がないと思います。メニューに迷っていたらぜひお試しください。
また、これ以外のクリスマスディナーのおすすめは過去レシピより:
そしてうんざりするほど書き込んだターキーのロースト
などがあります。よければご覧ください。
そしてグースを焼こう
そして次回はグースのローストのレシピをアップします!今日焼くんですよ。イヒヒヒヒ。
できれば明日の早い時間にあげたいので在外さんでグースをクリスマスに焼こうかなと思っている方はまずは買ってきてターキーのレシピを参考に解凍だけしといてください。
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