天気も夏らしくなってきて、野菜を食べるならサラダがおいしい季節です。サラダに加えられるたんぱく質アクセントとして鶏肉が定番ですが、グリルで焼いたりゆでたりした鶏肉はパサパサ・モサモサしておいしくない・・・・というアナタにカンタン作りおきレシピでーす!
ジップロックに入れて真空&低温ゆでしたシットリジューシーな鶏肉、はいどうぞ!
鶏肉がパサつく原因
すでに安全ちゃんの人気レシピによって広く世に認められているレシピではありますが、私も粘着質な性格にモノを言わせて調べできるだけソースを拾ってみました。
ドンピシャで欲しかった情報がシャトルシェフという保温調理用の鍋のメーカーさんの調査に見つかったのですが、以下に一部抜粋します。
一般的に肉は筋線維がコラーゲン(硬たんぱく質)で束ねられたような構造をしている。コラーゲンは65℃を超えると急激に収縮。その結果、筋線維に閉じ込められていた肉汁が絞り出され、肉はパサつき、“ジューシー”“しっとり感”が失われ、硬くなってしまう。つまり“ジューシー”“しっとり感”“軟らかさ”を保つには、肉の温度が65℃を超えないようにすることが重要
<「保温調理」に関する共同研究報告>
肉が65度前後だとパサつき防止についてはベスト・・・とは言うものの、加熱不足の肉のヤバさはこれからの季節あなどれません。食中毒を防止するためには75度以上の温度で1分間以上の加熱が必要(肉の生食・加熱不足による食中毒:政府広報オンライン)だそうです。ここで大事なのは、75度のお湯に入れとけばオッケということでなく、肉の中心部が75度以上になっていることが必要だという点です。これらを踏まえると、やはり家庭で安全においしく食べるには80度以上の温度で調理することを目標にするのが現実的な線ではないでしょうか。お湯が80度であっても投入した肉が即80度になるというものでもないので、やはり保温だけに頼らず幾分かの加熱は必要なのではないかと思います。また一般に、フライパンを熱して肉などを焼くとき肉が接するフライパン表面の温度は140度以上といいますので、80度というとまだ低温の範疇でしょう。
さらに肉汁が肉から逃げ出さないようジップロックに入れて空気を抜いて加熱する方法を取って相乗効果もねらってみましょう。真空調理方法と言うそうですが、おいしくできるだけでなく、調理後に手で触れずに保存できる上に酸化も防げるとかで保存性も高いというおいしい話です。一週間は余裕でオッケなので、作りおきができて便利です(真空調理法とはどんな調理法?:日経レストラン)。
作り方
胸肉でもいいのですが、どうせならおいしく食べたいので鶏腿肉を皮付きで使っちゃいます。コラーゲンとかはたっぷりですが脂質もタップリ。デブはサラダとか作るにしてもこれだ。
骨をとり、脂肪を切り落としてできるだけ平らにします。フォークで皮を数箇所刺し、軽く塩こしょうします。
骨もジップロックにためて冷凍しておいて、あとで鶏がらスープにするといいですね。
できるだけ平たくしてジップロックに入れ、これまたできるだけ空気を抜いて袋を閉めます。
低温ゆで&保温で火を通したいので、お湯は冷めにくいようにできれば厚手の大きな鍋を使ってタップリ沸かします。腿肉4枚なら最低でも2リットルは必要かと。
二リットルのお湯がぐらぐら沸いたら火を弱火にし、500ccの水を加え、軽く混ぜて温度を均一化させたらジップロックに入れた鶏肉を入れます。
温度を測りながらいろいろやってみましたが、熱湯の1/4くらいの量の水を加えるとだいたい85度くらいになります。まあ水道水の温度とかにもよるでしょうし、そんな厳密に考えることもないです。
鍋にフタをして弱火のまま10分、火を止めて30分放置します。
実は昨年の暮れに旧ブログにてジップロックを使った鶏モモ照り焼きのレシピをアップしたところ、熱でジップロックが破けてしまったというコメントをいただきました。スミマセン・・・どうしたわけかと思って調べてみたところ、ジップロックの溶ける温度は120度から130度くらいだそうです。ということは、いくらグラグラ沸かしても水だけだと100度以上にならないことを考えると、おそらく鍋の底や鍋のふちなど高温の部分に接したところが溶けたのではないかと推測します。防止策としては、充分な大きさの鍋に充分な量のお湯を使い、鍋に直接ジップロックが触れないように按配するといいかと思います。
鶏モモ肉なら10分弱火で加熱&30分放置で火の通りは充分だと思います。骨付きの肉や大きな胸肉だと当然加熱時間も放置時間も長く必要になります。ご参考までに、400g程度の骨付きモモ肉の場合、20分加熱・40-50分程度の放置で大丈夫でした。しかしこれも、お湯の使用量が少ないと温度の低下が早いので保温調理の効果が低いとかいうことになります。加減して安全に調理してください。
ではお湯から鶏を引き上げましょう。
すぐ食べてもいいのですが、サラダ用に冷たくするなら荒熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。このとき、いつまでも室温で放っておくと低温調理の暗黒面・食中毒の危険性が急増します。放置したまま一日忘れてたとか言うことのないように気をつけて~。
それではいただきましょう。一日冷やしておくとジップロックの中はにこごりでプルプルなはず。これももちろん一緒に食べちゃうさ!
レタス、きゅうり、トマト、ラディッシュ、ワカメなどを適当に皿に盛って酢醤油ベースのドレッシングで和えた春雨を乗せ、皿にその上に鶏のスライスを乗せていただきまーす!
イヤうまい。やわらかジューシー。
後日、マンゴーとアボカドを組み合わせ、ライムとシレントーのドレッシングをかけたサラダにも使ってみました。これまたおいしかったです。マンゴーは今がおいしい季節でめっちゃ安くてほんとおいしいから買い物に行くと毎回買っちゃう。
これからの季節、サラダだけじゃなくちょっとした前菜とかラーメン系サラダとか冷やし中華みたいないろいろに便利に使える鶏だと思います。一度にいくつも作れて作りおきできるからほんと便利です。そして次回は、オイルの使用量を抑えてあるのに結構おいしいドレッシングのレシピをアップします。またいらしてください~。
I have this recipe in English, too.
Ziploc Slow Boiled Chicken
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マンゴーを使ったサラダなんて、とっても素敵!
さっぱり夏らしいですね。
とりあえず、私も今日、マンゴー買ってみようかな。
Masamiさーーーん!
今マンゴーすごくおいしいですよね!あのタネのところしゃぶってしまうくらい好きです。
とりあえずの茹で鶏、作ってみました。
プルプルで、甘くておいしいです!
一度にたくさん作れるのもうれし。
ソースはまだマンゴーにトライしていないので、この鶏の味なら、これからの季節特にマンゴーは絶対合う!やってみます~。
ゆうさん、こんにちは
いつも、ブログ楽しく拝見してます
ジップロックをつかった蒸し鶏、とても柔らかく、美味しく出来るので我が家のヘビロテメニューになってます♡
鶏モモ肉は骨なしの一枚肉という日本の常識はドイツで改めることになりました(笑)
今では、外した骨でスープを取れるから骨付きって、オトクね〜なんて笑ってます。
ドイツ生活2ヶ月目、やっと慣れてきたのですが、日本で母に預けてるムスメがちょっと困ったことになってて、残念ながら今週帰国します(>_<)
高校生だから大丈夫と思ったら、まだまだ子供だった…でもドイツ生活楽しいし、旦那と一緒に居たいので、また戻ってきまーす
あらー、お嬢さん心配ですね。
お子さんのいる家庭が海外で暮らすとなると、教育とか思春期ケアとかも悩むところですよね。
御心配が解消されますように。
低温調理が何たるかまったく理解できてないのに笑える。75℃なんて高温調理。本当に勉強してから発言してほしい。
鶏の食中毒の危険を考えると・・・・ていうかあなた、一年で一番みんながウキウキして忙しくしてる時期にわざわざこんな古い記事になにやってるの。
ネットに張り付いて他人にウンコみたいなコメ入れてないで、家族や友達や恋人と楽しく過ごそうよ (´・ェ・`)
はじめまして。
昨年末頃に余ったグラハムクラッカーの使い方を検索していてこのブログを知りました。
この2ヶ月ちょっとでたくさんのレシピを参考にさせてもらっています。
どれもこれも大変おいしく家族にも好評です。
昨日このジップロックゆで鶏に初挑戦したのですが、冷蔵庫でどれぐらいまでなら大丈夫でしょうか?昨晩作ったこの鶏を3日後のコブサラダに使って良いものか思案中です。
個々の状況で違うとは思いますが目安としてYuさんの経験を教えて頂ければ幸いです。
お忙しいと思いますのでお返事は余裕があるときでかまいません。
これからもブログを楽しみにしています。
こんにちは、先日ゆで鶏の日持ちのことでご相談したcranberryです。
その後「作り方」の前の部分に「一週間は大丈夫」という言葉を見つけ、実際に作って4日目のゆで鶏をコブサラダに使って問題なく食べることができました。
肉の味もそのままでやわらかくとてもおいしく頂きました。
相変わらずYuさんのレシピをちょくちょく参考にさせていただいていています。
ありがとうございます。
遅くなりましたがお礼とご報告まで。