うさぎおいしい彼の山~♪ 子豚吊りしブヒブヒ~♪
ドテラに「夕飯なにがいい?」ってきいたら「ウサギ」と言われてしまいました。奥さんがお料理バカでない場合、国際結婚やっぱ無理かな・・・・て帰国を考慮するレベルですね。もうみなさんは鶏で料理してください。
以下、うさぎの解体や皮を剥いだ顔などの写真が載っています。軽くショッキングな写真なのでご注意ください。
食材としてのうさぎ
フェイスブックで「うさぎ一羽買ったよ!」と書き込んだところ、思ったとおりネザーランドドワーフを飼ってる友達から「何色?何週目の子?(wktk)」と電話がかかってきました。「3パウンドで22ドル、色は不明(悪い顔で)」と答えたところ「ギャーーー!肉屋で買ったな!!!!」と叫ばれたのですが、この一例が示すとおり現在では一般的にうさぎは食材というよりも広くペットとして認知されています。
こちらがキュートなネザーランドドワーフ。これはかわいがってしまうわ。
しかしうさぎは伝統的に狩猟の対象で食材として利用されてきました。野生のものだけでなく養殖も進み、鶏豚牛などの食肉ほど一般的ではありませんが、今でも欧米では料理されています。私の住むアストリアではスーパーでも売っているところを見ると、一定数の利用者がいるということでしょう。
うさぎは固体が小さいので、各部に切り分けず一羽まるごとの姿で売っていることが多く、そのため料理も一羽使うものに制限的です。肉質は筋肉質で脂肪が少なく、鶏肉に似ていますがやや匂いがあります。肉が固めなので、調理法としてシチューなど煮込む料理、もしくはブラインしてからのローストなどが一般的です。フレンチレストランなどではテリーヌに使われたりもします。
もし日本にお住まいでうさぎを料理してみたいという方は、オンラインで売っていました。
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買ってきました
NYでは、肉屋でならたいてい手に入るでしょう。以前生きた鶏を販売している鶏屋に行ったときには、鶏、鳩、鶉などと並んでうさぎも売っていました。今回、チラっと考えたのですが、かわいくて鼻ヒクヒクのうさぎを選んで絞めてもらうとかするにはちょっと心の準備が必要だったのでまたの機会にすることにし、フツーに肉屋で買ってきました。
一羽丸ごとで買うしかないので、お店で各部に切り分けてもらうことにしました。
スマホで撮ったのであまりいい写真ではありませんが、こちらが全身です。
耳が切られてるので、知らない人が見ると何の動物だかわかりにくいでしょうか。
目とか歯とか舌とかよく見て~。
「写真撮ってもいいですか?」ときいたら、なんだかとても親切にいろんなポーズをとって見せてくれました。
肉屋のおじさん 「腹側はこんな感じ」
M字開脚・・・とか言いたかったけど英語でどういう言い方をするのかわからなくてよかったです。調べてみたらpornographic poseというらしいです。まんまですね。まったく汎用性のない英イディオムですみません。
首を切り落として各部に切り分けます。
これは養殖ものだから野山を駆け回っていたうさぎではないのですが、それにしても筋肉質ですね。
家に持ち帰り、なめるように観察しましたが、脚とか鶏と比べるとほんと筋肉質で弾力が強く、プリプリしています。一度も冷凍されていない新鮮なことも理由かもしれません。
ビジョンのないプラン
私もうさぎ肉などはレストランで1,2度食べたことがあるだけなので、「こんな料理に仕上げたい」という明確なビジョンがありません。なんだかおいしい料理ができそうな気がしませんが、ネットで調べてシチューにすることにしました。ローストよりは失敗しにくいかと思って。
煮るにしてもトマトやら赤ワインやら白ワインやらコニャック&クリームやらを使うなどいろいろレシピは見つかるのですが、どれがいいのかいまいちイメージがつかめない。どうしよう。
ねえどうしたらいいかな?
ウサ子 「あたし赤ワインとガーリックでスペイン風に煮込まれたーい♪ とか言うと思ってんのかよ!」
顔写真はもういいから!という声も聞こえたような気がします。しかもこっち目線。
うろうろと迷いましたが、アルザスにコック・オー・リースリングというおいしい鶏料理があります。フレンチの家庭料理の定番、鶏を赤ワインで煮込んだコック・オー・ヴァン(coq au vin)と同じ手法の料理ですが、赤ワインでなくリースリングという白ワインで煮て、仕上げにクレームフレイシュ(脂肪分の高い、サワークリームによく似た発酵クリーム)を使います。この料理を作る要領でやってみます。
ウサギに興味がない、手に入れにくいなどの方はウサギにこだわらず鶏で作ってください。
材料
うさぎもしくは鶏 1.5キロくらいのもの一羽、骨付きのままぶつ切りにしたもの
小玉ねぎ 10個ほど
マッシュルーム 1パック
白ワイン(あればリースリング) カップ2
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1カケ
ベーコン 2枚
バター おおさじ3ほど
サワークリーム おおさじ2
塩、こしょう 適量
小麦粉 適量
好みでローリエの葉、ブーケガルニなど
白ワインは特にリースリングにこだわることなく使ってください。もし「この機会にアルザスのリースリングってどんなものだか試してみるかな」とお思いの方は、オンラインで売っているのを見つけました。軽い口当たりの飲みやすいワインで、水のようにスイスイ飲めます。
![]() アルザス リースリング [2010] アンリ・オットマン <白> <ワイン/フランス> |
アルザスを旅行したときには1ボトル4ユーロとかだったのでそれこそ水のように飲んでいましたが、輸入されるとやっぱこのくらいの値段になるんだなー。
作り方
1) うさぎ(鶏)を軽く水で洗い、紙タオルで水気をふき取ってから塩こしょうしておきます。
2) 玉ねぎ、にんにく、ベーコンを各みじん切りにします。小玉ねぎは皮をむき、マッシュルームは食べやすい大きさに切っておきます。
3) フライパンを中火で熱し、バターおおさじ1を溶かし、小玉ねぎを軽く色がつくまで焼き、鍋から取り出しておいておきます。
4) 小玉ねぎを取り出したフライパンにバターおおさじ1を加え、塩こしょうした肉に軽く小麦粉をまぶして強めに焼き色がつくまで焼きます。
このとき、中まで火を通す必要はありません。表面に焼き色がついたら取り出します。バターが足りなくなったら随時足しながらすべての肉を焼き付けます。
軽くビックリしたのですが、鶏などと違い、こんなふうに中が生焼けの状態で置いておいても血や水が出てきません。ほんと肉質が違うんだなー。
5) すべての肉を焼き終わったら、フライパンにバターを足し、刻んでおいた玉ねぎ、にんにく、ベーコンを炒めます。
うさぎを丸ごと買うと可食の内臓がついてきます。
私はこれを細かく刻んでこの時点で加えて一緒に炒めてしまいました。
6) 玉ねぎが透明になるくらいまで炒めたらワインを加えます。なべ底をヘラでこすり、鍋肌にこびりついているおいしい味をワインに取り込みます。
7) 続いて肉を重ならないようにすべて入れます。
肉は縦にする感じに並べて入れると重ならずに鍋に収まるかと。
8) 煮汁が沸騰してきたら強めの弱火程度の火加減に落とし、小玉ねぎとマッシュルームを加え、軽く塩こしょうして煮ます。
最初の30分くらいは鍋にフタをして煮ます。様子を見て、煮汁がたっぷりすぎるようならフタを開けて煮ます。煮汁が煮詰まりそうだったらフタをして火を弱めて煮てください。
これが1時間後の写真です。
9) 二時間ほど煮たら仕上げにかかります。サワークリームを加えてよく混ぜます。
もし煮汁がゆるすぎるようなら水で溶いたコーンスターチなどでとろみをつけてください。味見をして、塩こしょうで整えます。
さていただきましょう!
付け合せはパスタや米でもいいのですが、クノーデルというじゃがいも団子がおいしいです。日本で売ってるのかなー。アマゾンで調べてみたけど見つかりませんでした。
ほほう・・・・おいしい。いや確かにおいしいことはおいしいんだけど、正直うさぎじゃなくて鶏でもおいしいよな、この料理。。。。という感想を持ってしまいました。なんというガッカリ感。
しかしドテラは非常に喜んでお代わりしてウサギウサギ言っていたので、おそらくウサギなど食べなれない私の舌が未熟だと言うことなんでしょう。骨のつき方が鶏とちがうので、どこに細かい骨があるのかわからず食べにくいとかいう話もあります。
たしかに鶏に似ていますが、味が濃く歯ごたえも強いです。しかしやや独特に匂いがあるので、それに慣れていないならワインとクリームなどよりはトマトとスパイスとかで煮たほうがとっつきやすかったかもしれません。
新しい食材を使った料理は楽しかったし、クリスマスにうさぎを食べる方もいるそうなのでこのタイミングでレシピを書いてみることにしましたが、今後何度か作ってウサギのおいしさを理解したいという課題ができたような気がします。正直なところ、ウサギを食べたり料理したりするのになれていないのならわざわざウサギを買ったりせず、このレシピは鶏でコック・オー・リースリングとして作ることをおすすめします。
お知らせ
先日からシュトレン、クグロフなどホリデーシーズンにピッタリのお菓子をおすすめしていましたが、チャリティベーキング活動take a piece!の一環としてご希望の方にお分けしたいと思います。今週末が最後です。買えばお店に払うお金、慈善団体に寄付できるなら二度おいしい話!と思っていただけたらと思います。
いささか条件を設けました。
1) take a piece!の趣旨をご理解いただけること
2) 二次使用(転売・寄付、チャリティ出展)などしないこと
3) どなたかにギフトとして差し上げる場合はtake a piece!のお菓子であることを説明いただくこと
4) アストリアまで受け取りに来ていただけること
そして
5) ユニセフへ10ドル程度の寄付をしていただくこと
・・・を満たした方にお渡ししたいと思います。
これまでお代は信頼ベースでやっていたのですが、このチャリティ活動にどのくらいコミットしているか、どのくらい成長しているかを後々客観的に提示したいということがあった場合、やはり寄付額をどのくらい集めたかについては必須情報になるかと判断し、お菓子の受け取りの際に記入済みのチェックを持ってきていただく形にします。
ユニセフ以外の団体を受取人にすることも、可能な限り対応いたします。
10ドルと言うのも一応の数字で、買えば高めのお菓子を食べるいい機会・・・と思っていただけたらもちろんそれ以下でもかまいません。寄付先だけでなく寄付してくれた方にもハッピーになっていただくのも大事な趣旨と考えています。10ドルと言わずもっと募金できるならそれももちろん大歓迎です。
シュトレン、クグロフ以外のお菓子(クッキー詰め合わせ、アップルタルト、シュトロイゼルクーヘンなどこれまで掲載してあるお菓子のいずれか)をご希望の方はその旨をお知らせください。
第一弾のお渡しは来週末、アストリアにて予定しています。調子がよければその次の週末にもやるかもしれません。
ご希望の方はtakeapiece@hotmail.com まで、もしくはfacebookのメッセージにてご連絡ください。
http://www.facebook.com/takepiece
おいしそう!と思ったらクリック!あとチャリティ活動も応援するよ!と思ってくれたらクリック!
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こんにちは!初めまして!
いつも楽しく読ませていただいてます。私はラトビアのリガというところに住んでまして、いつも食材関係では色々と悩まされています。ウサギは当方でも食べるのですが、頭付きのは初めて見ました。迫力ありますね!微に入り細に入り、素晴らしいレシピをいつもありがとうございます。
はじめまして!
ラトビアというとバルト三国のひとつですね。旅行した友達から市街がとても美しいと聞きました。
ウサギはスーパーで売っているものは頭がついていないのですが、おもしろい写真が取れるかと思って肉屋から買ってきました。
いまいちウサギのよさを発揮できない出来に首を傾げています。そちらのおいしいレシピなどありましたらおヒマなときに教えてください。
待ってましたー!
と思ったらどっこい、皮はぎウサギの画像に結構やられました・・・・。最近タダでさえ夢でうなされるんだけどな・・・
結構赤い肉なのに、チキンに近い味なんですね。びっくり。
オレオレさーーーん!
微グロ写真で失礼しました。見た感じの筋肉はカエルに似てますよね。ドテラはえらく喜んでたけど私はいまひとつ良さがわかりません。
うさぎ シチューの検索から参りました。フランスだったらお肉屋さんに普通に丸ごと売ってたのに、日本でうさぎ肉を買うのは難しいですね。おいしそうで、他のお料理なんかも夢中で眺めてしまいました。
コメントありがとうございます。
日本であまり食べない食材ですもんね、ウサギ。かわいいし。