ロブスターの準備

オイスターと双璧をなすアメリカのシーフードのごちそう食材、見た目も立派なロブスターをお料理しますよーー!!
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かつてない攻撃力の食材に楽しい!楽しすぎる!今日は写真多め&ハメを外し気味でまいります。

ロブスターってなーに?
ロブスターはアメリカやヨーロッパでは高級食材で、少女期に耽読していた風とともに去りぬで新婚旅行にニューオーリンズに行ったスカーレットが食べていてあこがれたものです。日本ではオマールエビと言われることもあるのででかいエビだと思っている方が多いのですが、実はエビではなくザリガニで淡水ではなく海で生息します。特徴はこれ見よがしなほどにでかい鋏脚です。男らしいですね!!

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ロブスターは見た目そのままケンカ上等な性質なので、水槽などで傷つけあわないように捕獲したらすぐにハサミを強い輪ゴムで固定されてしまいます。このハサミは本当に強力で人間の指も切断してしまうことがあるそうで、調理する際もたいていは輪ゴムをしたまま加熱します。
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うちに来た子たちも輪ゴムついたまんまでした。

アメリカではたいていの魚屋で生簀で売っています。活きたのを買ってきて自分でゆでるのももちろんいいのですが、ほとんどの場合魚屋で頼めばリーズナブルな値段でゆでるか蒸すかしてくれます。

ちょうど今(5月中旬)はロブスターの旬なのですが、私のお気に入りのアストリアの魚屋(Ocean Fish Market, 3508 30th Ave. Astoria 11103) では近所のレストランと提携していて、ゆでたてほかほかのものを現在二尾で20ドルで売っています。高級食材とはいいつつ、イセエビと比較すると全然手軽な食材ですよね。このくらいの大きさのイセエビだったら二尾で一万円近くするんじゃないかな。

ちょっと固体の大きさが伝わるような写真を撮ってみます。
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ロブ子 「アンジェリーナ大変だったんだね・・・いくらガンリスクが高くても自慢のハサミを切除するとか言われたら、アタイ手術の決心できるかどうか。。。」

関節可動域の広さと迫力もお伝えしなくては。
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正義のロブスターにまたがったブチャラティに悪のロブスターが襲い掛かるという設定で。
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まじか(自分に)。

スゴ味ハンパないわ~。プロシュート兄貴との勝負くらいのスゴ味~。
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ご覧ください、37歳の誕生日当日にこんな風に遊んでいる私を。もう私はこれでいいの。

さて肝心の食味は身がシッカリしていて歯ごたえと弾力があります。シンプルにゆでるか蒸すかしたものに溶かしバターやマヨネーズなどをつけながらいただくのが定番ですが、そういう油脂たっぷりのソースをつけて食べることからも推し量れるように他のエビやカニと比較すると大味で繊細さに欠けるという声もないではありません。

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ロブ子 「このガタイに繊細さとか要求する方がアホかと」

しょうゆつけただけで食べようとすると風味的にちょっと物足りなさを感じてしまうため、毛ガニ愛好北海道人などからは長らく相応の評価を得られなかった食材ですが、私は先日ブルックリンのRed Hook(ハリケーンサンディにひどく被災した地域)に行って名物ロブスターロールをいただいて「こうして食べるものだったのか・・・!!」と自分の不定見を改めるにいたりました。なので、今回はロブスターロール数種、そして殻を使ってビスク(カニやエビなどをもとにダシを取って作るクリーミーで濃厚なフレンチ風スープ)を作ることにしました。

ロブスターのさばき方
今回はすでに火を通してあるロブスターを前提とします。いろいろな方法があるでしょうが、おすすめの道具はキッチンバサミです。また、はさみ部分の固い殻を割るのに、くるみ割り器もしくはノーズの長いペンチ、ニッパー、プライヤーなどのいずれかの工具が必要だと思います。レストランなどでロブスター一尾料理したものをいただく場合にはちゃんとロブスタークラッカーがついてきますが、手順は同じ要領です。ロブスターの殻はとても頑丈で、はさみぶぶんのぎざぎざや関節のとげなどで怪我をしないよう、軍手をはめたりタオルで包んで握ったりなど安全に気をつけてください。

まずはボディからはさみをはずし取ります。これは手でシッカリ持ってひねるように&折るようにして簡単に取り外せます。次に頭部と尻尾部を、これまたねじるようにして手でふたつに分けます。

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はさみ二本、しっぽ、頭部のよっつになりました。ここまでは手で簡単にできます。

次にはさみに取り掛かります。怪我をしないように気をつけながら、関節ごとに折り外し、各部の中に詰まっている身を細いフォークなどで取り出します。

爪(claw)にはおいしい身が詰まっているのですが、ここが一番大変なところ!ペンチかくるみ割り器などで真ん中あたりをねらってバキンと殻を砕き割りましょう。
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力入れすぎて真っ二つに断ち切ってしまいました。どんだけ。

続いてしっぽ部(tail)です。キッチンバサミで対になっている足の間を切り、殻を開けると失敗なくきれいに肉を取り出せるでしょう。
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脱皮したエイリアンが思い出されます。
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ズルリ。個人的にマザーエイリアンが出てくるエイリアン2が一番好きです。

そして通常、カニならおいしいミソを期待してしまいますが、ロブスターも産卵期のメスの場合おいしい卵が詰まっています。
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よっしゃあ!卵来たーー!

そしてなんか真っ黒のドロリとしたキモイものが入っていてギョッとすることがあるかもしれません。グロ中尉(遅い)。
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なにこれ。

ネットで調べたところ、これは加熱が充分でなかった卵だそうです。「レンジにかけてみると赤くなるよ♪ウマイ部分だから捨てないように」と書いてあったのでレンジにかけてみることにしました。

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じゃあためしにちょっと。

ほんとだ!赤くなった!しかもおいしいし。
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なのでこんなの↑が入っていてもやばい何かだと思って捨ててしまったりせずに、スープにするなどして余すところなく味わってください。

殻を外しすべての肉を取り出すと、質量的にこんな感じになると思います。ロブスターって見た目が大きいのですが可食部はそんなにないので、大人ならやはり一人に一尾用意した方がいいでしょう。
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祭りの後・・・いや祭りはこれからだから!まだ食べてないから!

これらを使ったお料理に、ロブスターロール、ビスクの2点のレシピをアップしました。

ロブスターロール

ロブスターのビスク

特にビスクは自分で言うのもアレですがすばらしく、これまでいただいたどんなスープよりもおいしくできてしまいました。あわせてご覧ください。

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