「海外に住んでると野菜もなんか知らないものばっかりやん・・・」と疎外感を感じ気味の在外さん、「コジャレ西洋野菜とか実際うまいものなのかね」と懐疑的な日本の奥様がたに、ビーツ、フェンネル、京にんじんなんかを使った焼くだけの簡単料理をご紹介。
低温で長時間焼いて、ほんとにビックリしちゃうくらい甘い野菜になっちゃいます!肉食おじさんもおかわりするうまさ。
野菜はなんでも使っておいしくできるのですが、日本であまり流通していない&アメリカではわりと簡単に手に入るものをいくつかご紹介しますね。
ビーツ
ウクライナやロシアなど旧ソ連諸地域で定番の煮込み料理、ボルシチに欠かせない蕪に似た野菜です。特徴は美しく鮮やかな赤い色で、ビタミンC、鉄分、抗酸化物質が豊富なので美人野菜とか言われているらしいです。フーン(←興味なさげ)。
薄く切って生でサラダにも使えるそうですが、火を通すと甘みが増すのでスープやローストにするのが定番ですね。日本ではあまり生のビーツって売ってないけど、料理しようと思えば難しいことはないです。
葉っぱと根っこを切り落としてー・・・
皮をむいてー・・・
うわー、ちょっと水に入れてただけで水がこんなに赤くなるんだ。
一口大に切ったら準備オッケ。
生のままちょっとかじってみるとこの時点でけっこう甘い。もっとも甘い野菜のひとつらしいけど、これヘタするとアメリカの固くてすっぱいイチゴより甘いかも。
フェンネル
日本語ではウイキョウという野菜で、私は日本にいたころ生のフェンネルを売ってるのは見たことなかったですけど、最近は売ってるんでしょうか。どちらかと言うと、乾燥したフェンネルの種(フェンネルシード)がスパイスとして普及しているかと思います。
見た感じセロリにちょっと似ていて、とてもさわやかな香りとしゃきしゃきした歯ごたえをしています。
食べるのは伸びた青い部分でなく、根っこ近くのの膨らんだところ。
ばらばらにならないように薄いくし型に切ってみましょうか。
にんじん
にんじんは何を使ってもいいのですが、アメリカではホッソリしてカワイイにんじんがいつでも売っています。甘さも強くおいしいのでこれを使います。
ちょっと検索してみたら、日本では京にんじんとか金時にんじんなどと呼ばれる種類だそうです。名前は日本っぽいけど典型的な東洋種で、日本ではあまり出回っていないという情報がありつつ、一方で関西の正月料理によく使われるんだとか。なんか実態が捕らえにくいですね。
丸ごと焼いちゃってもいいんだけど、葉っぱを少し残しておくとまたコジャレた感じになりますね。ちまちまと丁寧な作業をするのは苦手ですが、せっかくなので葉っぱのまわりの黒いところを切り取ります。
長すぎたらふたつに切っちゃいましょう。
今回は以上の三種類に加えサヤインゲンも一緒に焼きましたが、このほかにも小たまねぎ、かぼちゃ、小粒じゃがいも、ズッキーニなど使ってもおいしくできます。ただ、比較的低温で長時間焼いて甘みを出したいので、ピーマンやトマトなど果肉が薄かったり水分が多かったりする野菜だとやや不適かもしれません。
いよいよ焼くよ!
これら準備した野菜に軽く塩こしょうし、手元にあれば好みのハーブ(タイム、オレガノ、ローズマリーなど)をチョッピリふりかけてからタップリめにオリーブオイルをかけまわし、かるく和えるように混ぜます。
これを、オーブンなら320度(華氏) (摂氏なら160度)で60分から90分ほどゆっくり焼きます。オーブンじゃなくコンロを使うなら、厚手のフライパンやルクルーゼなどでフタをして強めの弱火で焼きます。
15-20分に一度くらい様子を見て、全体をかき混ぜてあげましょう。
生で食べられる野菜ばっかりなので、どれだけ焼くかはほんとにお好み次第なのですが、私はこれでもかと長時間焼いてしんなりやわらか&甘さ頂点!くらいになったあたりが好きです。
もう充分焼いたわ!もう待てん!と思ったらバルサミコ酢をしょうゆを2:1くらいの割合で回しかけ、野菜を崩さないようにざっとまぜてからもう5分くらい火にかけてできあがり!しょっぱくならないようにしょうゆは控えめ、味付けはむしろバルサミコ主役で。
すこーし加熱することでもともと酸味穏やかでまろやかなバルサミコからツンツンする酢の感じがなくなって、甘い香りがしょうゆくささを和らげるのでどんな洋風のお料理ともぶつからないいい感じの付け合せになっちゃいました!鶏や豚のロースト、牛の煮込み、鴨やウサギのお料理などほとんどなんにでも合わせやすいし、日本の献立ならハンバーグにピッタリです。
焼くのに時間がかかるのがじれったいけど、火に付きっ切りでいる必要もないし、なによりこのお料理よりも野菜を甘くおいしく食べられる方法を私は知りません。砂糖とバターで煮るにんじんのグラッセよりもおいしいと思います。肉ばっかり食べたがるおじさんたちにも好評だし、一歳半になった甥っ子ウミガメちゃん(仮名)(当たり前だ)はこれを食べて妖怪にんじんむしゃむしゃに変身してしまったそうな。見た目もきれいなので普段の夕飯にもお客さんが来たときにもお勧めします。ぜひどうぞ。
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焼きフェンネル、なんか画期的!
ところでフェンネルの上の青いところって使えるもんですか?セロリみたいにストックになりますかね?
オレオレさーーん!!お久しぶりです。
フェンネルの青いところ、どうだろう。レシピでは青いところ使うの見たことありませんが、今度やってみます。でも細かい葉っぱはきれいだし、ディルみたいにサラダに使うといいですよね。
北京の人気餃子店(宝源)でフェンネルの葉を刻んでひき肉と混ぜた餃子を食べましたよ。香りが強いので、好みもあるでしょうが私は好きですね。こちらを訪問しては20年以上前のアメリカ駐在時代(駐在してたのは夫ですが・・)を懐かしく思い出しています。
コメントありがとうございます。
フェンネルの葉を水餃子に使うんですね!確かに香りがよくておいしそう。
今でこそNYならユニクロもラーメン屋もありますが、20年も以前に海外に駐在なさったなんて、ホームシックなときは大変だったんではないですか?
懐かしんでもらえてよかったです。
以前、アンケートに答えさせて頂きましたが、コメントは初めての在米(期間限定)主婦です。
フェンネルの葉の部分は、水餃子にするとおいしいですよ。
茴香水餃子といいます。
以前、北京に住んでいた時にハマりました。
ビーツはいつもスープに入れるか、コブサラダにするかの二択だったのですが、焼いてもおいしいのですね。
今度買って試してみます〜。
lコメントありがとうございます。
フェンネルの葉の水餃子、有名なんですね!お二人の方に教えてもらいました。
チャイナタウンに行けば食べられるのかなー。探してぜひ食べてみたいです!
凄く色が濃い!しかも美味しそう!!!野菜好きにはうらやましい限りです。だけどビーツは東京でも見かけないなあ・・・うらやましい・・・
コメントありがとうございます。
やっぱり東京とかでも見ない野菜なんですね。缶詰なら売ってるでしょうけど、やっぱり生のものって違いますもんね。
いつかご馳走したいものです。
こんにちは、いつも楽しく拝見させて頂いています。
ポーランド人のフラットメイトはビートルートでよく真っ赤なスープを作ってました。
あとポーランドやリトアニア系のショップだと1.5ポンド(230円くらい?)で500gくらい入った瓶詰めの、太めの千切りやさいの目切りにしてゆでたビートルートを酢・砂糖・塩で味付けしたようなサラダが売ってて、ピクルスみたいな感じですごく美味しいです。
ただローストしたものは食べたことないような…試してみます!
コメントありがとうございます。
あー瓶詰めのビーツ売ってます売ってます!なんとなく「生のが売ってんのに瓶とか缶とか買うこともないよな」とか思ってスルーしていましたがおいしいんだ!買ってみます。
生ビーツ初めて買ってみました。日本ではまずお目にかからないですし、どうやって食べるんだ?と思っていました。
さて、人参やビーツの葉っぱは何かに使えるんでしょうか?お料理初心者さんのためのエチュードとして教えてくださいませ。
ビーツの葉を食べる人がいるというのは聞いたことがありますが、なんとなく繊維質が強そうで私は試したことがありません。いつかやってみます!
ビーツもフェンネルもなかったのでズッキーニとカブとニンジン、椎茸とピーマンでやってみました。美味しかった〜〜!野菜だけで充分メインとしてお腹一杯になり満足できました。ありがとうございました。
いつもコメントありがとうございます。
カブとか椎茸とかおいしそう!これはほんとに野菜だけでも物足りなくないメインになりますよね。手間もかからないし、私も頻繁に作ります。
いつもイギリス人の夫が、バジルと会えた野菜のローストを作るのですが、日本語できちんとしたレシピが見つからず。野菜・ロースト・オーブンで検索したら、ここにたどり着きました!めちゃきちゃ美味しくて、子供達も「甘い!」と絶賛。正確な表記のレシピ、素晴らしいです。
他にも素敵なレシピありがとうございます!
レシピお試しありがとうございます。
おいしくできたようで私もうれしいです。