赤い!ボルシチ

ボルシチ・・・・これ見て最初に「赤っ」って言わなかった人にはご褒美あげることにしたいくらい赤い。
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日本人には浸透してないスープだけど、材料さえ手に入ったら簡単で、そしておいしい。寒い季節の定番家庭料理にぜひ加えて欲しいです。

ボルシチってなーに?
炎のように赤く、真夏のように熱く、そして恋のように甘いと表現される世界三大スープの一翼を担っているお料理です。
ロシア料理だと思っている方が多いのですが実は発祥はウクライナで、バルト三国やロシアも含めた東欧の広い地域に普及しています。そのためレシピは日本の味噌汁ほどにも各地域・各家庭でさまざまだそうですが、基本的にはビーツと肉さえ入っていればボルシチということになるそうです。肉はウクライナでは豚肉が人気ですが牛でも鶏でもベーコンでもよく、野菜はビーツのほかにはキャベツ、じゃがいも、にんじん、トマトなどがよく使われるそうです。

このレシピを書くに際してネットでいろいろボルシチのことを検索しましたが、中でもウクライナ人のナターシャさんという方が日本語で書いているレシピがステキでした。
【ナターシャ通信】ウクライナ人が作っているウッマいボルシチのレシピです

レシピ手順の中に非常にナチュラルに「骨をウクライナにたくさんいる野良犬に上げます」という記述があり、素でえぇ?と声を出してから、籠を持った私が家から出ると犬が群がってくるくらいになってみたいと妄想してしまいました。そしていつか悪漢に襲われそうになったときに犬たちに助けられてみたいです。悪漢てあんた・・・と自分でもツッコミを入れてしまうレベルの妄想癖です。

この方が好きになったのでブログも拝見してみました。
ナターシャのキエフに住んでる生きてるウクライナのブログです!
本当にお料理が好きな方のようで日本語もご立派です。「腸から作られているチョウうまいソーセージ・・・」と書いてあってウホッて声が出てしまいました。

ビーツ
ビーツは日本では手に入れにくい野菜ですが、ネットでは生のものや缶詰が売っています。

アメリカにお住まいの方はスーパーなどで手に入ります。おそらくヨーロッパでも手に入れやすいんじゃないかと思います。
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過去レシピに野菜のローストがあるのですが、どう料理しても赤くて甘くておいしいです。知らない野菜はついスルーしてしまいがちですが、ビーツは一度使ったらリピしてしまうでしょう。ゆでたのにバルサミコとオリーブオイル、塩こしょうかけただけでもほんとにおいしいの。

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材料
肉 (牛、豚など) 300g程度
油 おおさじ1
ビーツ 一缶、もしくは中くらいの生のもの2-3個
玉ねぎ 1/2個
にんにく 2カケ
じゃがいも 大1個
ローリエの葉 1枚
スープストック、もしくは水 1リットル程度
レモン汁 おおさじ1-2くらい
塩こしょう
好みでディル、サワークリームを適量

この材料も私の好みなだけなので、お好きにキャベツやにんじんなど入れて作ってください。

作り方
それでは作ってみましょう。Let’s go!

1) まずにんにく以外の野菜をすべて皮をむいて小さめの角切りにします。にんにくはみじん切りに。じゃがいもは切ってから水にさらしておきましょう。

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肉は細めに切ります。日本でなら薄切り肉を適当に切るといいでしょう。また、牛テールなど骨付き肉をそのまま使って煮込み、肉が柔らかくなったら取り出して骨をはずして肉をリターンすれば骨からもダシがでていい感じですね。そして骨は野良犬にあg・・・(もう妄想はそのへんで)。
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今回私は牛の肩あたりの肉を細めに切って使いました。

2) 鍋を中火で熱し、油おおさじ1を入れてにんにくを炒めます。香りが立ったら玉ねぎを入れて炒めます。
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玉ねぎがシンナリしてきたら、にんじん、キャベツなど他の野菜を順に入れ、シンナリするまで炒めます。余ってたセロリ入れちゃおう。

3) 続いて肉を加えて炒めます。数回にわけ、少量ずつ入れましょう。
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肉は数回に分けて入れないと鍋中の温度が下がってしまい、肉から水が出てしまいます。

4) 肉に火が通ったようなら、水またはスープを加え、軽く塩こしょうし薄めに味付けします。一度沸騰させ、アクをすくい取ったらビーツを入れましょう。
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うわーどんどん赤くなるーーー。スープが見る見る赤くなっていくのを見ているとなんかすごいウキウキしますね。牛は色盲なので闘牛士の振る布は赤でなくてもいいて言うけど、あの布がねずみ色とかだったらむしろ見てるこっちがノリきれない。赤のパワーを実感しよう。

ローリエの葉も入れ、鍋に蓋をし、くつくつするくらいの火加減でビーツが柔らかくなるまで煮ます。ビーツは火が通るのにけっこう時間がかかる野菜なので、30-40分くらいかかると思います。

5) ビーツが充分柔らかくなったら、角切りにしたじゃがいもを入れます。

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じゃがいもをビーツと同じタイミングで煮始めちゃうと煮崩れるので、ビーツが柔らかくなってから入れましょう。じゃがいもが煮えたらレモン汁を加え、最後に塩こしょうで味を整えてできあがり。
ボルシチにはレモン汁や酢を最後に加えて軽く酸味をつけるのがお約束ですが、日本人の舌には酸味がないほうがおいしく感じてしまうかも知れません。味見をして決めてください。

好みでサワークリーム、刻んだディルの葉などを添えていただきましょう。
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ほんとはサワークリームでなくスメタナというよく似た発酵クリームを使うそうです。手に入りにくいし、とてもよく似ているのでサワークリームを代用して問題ないかと。個人的にはサワークリームはなくてもいいけど、ディルの葉がちょっとあるとグンとおいしくなると思います。

材料にあまり制限がないし、ヘルシーではあるし、作ってみると豚汁を作るのより簡単なくらいなので外国のエキゾチックな料理としてではなく、日常の家庭料理として日本でももっと浸透してもいいお料理だと思います。お試しください。

あったかスープレシピにクリック。

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赤い!ボルシチ」に7件のコメントがあります

  1. 中学校の給食で出るボルシチが大好きでした。もちろん、ビーツなんか入っていなくて実態はトマトシチューでしたが。
    幸いにして我が家の近所では農協でビーツもディルも手に入るので、これまで躊躇していましたがビーツデビューしてみます!
    ビーツの茎や葉っぱは食べられるのでしょうか?(貧乏性)

    それと、チョコレートのレシピですがアメリカンなガツンとしたクッキー、探しても結構レシピって無いので、ぜひぜひお願いします!

    1. おお!日本で生のビーツが手に入るのならぜひお試しください。
      あと皮もむかないで丸ごとお湯で1時間くらいゆでて、すっかり柔らかくなったのを皮むいてから薄切りにしてオリーブオイルとバルサミコ酢と塩こしょうかけて食べるとすごいおいしいですよ。めっちゃ甘くて。こちらもぜひ。
      茎とか葉っぱとかは食べる人もいるというけど試したことがないです。いつかチャレンジしてみます。

  2. 葉っぱとても美味しいですよ。ほうれん草炒めた感じです。

  3. とても素敵なブログですね!どのレシピも試してみたくなります(* ´ ω ` *)
    缶詰のビーツで作ると、風味が落ちるのは仕方ないとして、あの強烈な赤色が出ませんでした。やはり生を使ったものが一番美味しいですね。
    スメタナですが、プレーンヨーグルト1カップと乳脂肪40%以上の生クリーム1カップを混ぜるとかなるそれらしいものになります。個人的にボルシチにはスメタナ必須!と思っている人間なので、宜しければ是非お試しください〜
    だいぶ前の記事へのコメント、失礼しました。

    1. コメントありがとうございます&お返事が遅れてすみません。
      ヨーグルトとクリーム、この次にはやってみます!ありがとうございます。

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