3回連続の予定でドイツ料理を掲載してきましたが、これがとりあえず最後のレシピ、キノコのキッシュです。
ドイツでは旬に喜ばれるアンズタケを使・・・・う予定だったんですが。。。まあご覧ください。
ドイツの秋の人気食材、アンズタケ
ドイツでは一般に季節においしい旬の野菜や果物がとても喜ばれます。中でも、5月のアスパラガスに並んで人気なのが夏の終わりから初秋にかけて出回る Pfifferling(アンズタケ)です。
(Wikiから拾い画像)
栽培ものでなく野生のキノコなので土がついていたり出回り時期が短かったりという点もありますが、味が濃く香りも良いおいしいキノコで、今回、9月初めにドイツに行くのでぜひこれを使ってお料理したい!と思っていたところ、すでに時期が終わってしまって手に入りませんでした。
チョッピリ残念ですが、お義母さんの台所を借りて料理する予定だったので、そのまま手に入る材料で作りました。
以下、材料は20cm x 30cm の角型一枚分です。厚みが変わってくるだけなので型の大きさはあんまり厳密に考える必要ないです。また、面倒ならパイ生地を手作りする必要はありません。売ってる冷凍パイシートなどを使用してください。ご参考までに、冷凍で売ってるピルツベリーの丸型パイ生地を使うなら、以下のフィリングの量で二枚作れます。あれは一袋にパイ生地二枚入ってるしちょうどいいですね。
パイ生地材料
小麦粉 200g
バター 120g(冷蔵庫で冷たくしておく)
冷水 おおさじ3程度
これはアップルパイに使うパイ生地と同じものです。作り方は過去レシピ、さくさくパイ生地をご覧ください。
フィリング材料
きのこ(生) 好みのものを600-700g程度
玉ねぎ 1/2個
バター 大さじ2
白ワイン 大さじ2
小麦粉 大さじ2
たまご L玉5個(M玉なら6個)
クレームフレイシュまたはサワークリーム 大さじ3くらい
パルメザンチーズ おおさじ2-3くらい
牛乳もしくはクリーム 75cc
とろけるチーズ カップ1/2 - 2/3くらい
(ピザ用のこまかくなったもの。チェダー、モッツァレラなどなんでもよし)
塩、こしょう
一応上記に材料と使用量を書きましたが、これも目安です。このキッシュはそれぞれの使用量が増減したり異なる材料を使ったりしても安定しておいしくできます。手元にあるものを適当に使って大丈夫です。
クレームフレイシュ(Crème fraîche)は、サワークリームにとてもよく似ていますが脂肪分が高く、(およそ28%。サワークリームは通常16-21%)、酸味が軽くまろやかです。ドイツではスーパーに売っていますが、日本やアメリカならサワークリームで代用して問題ありません。
キノコは一種類でなく数種混ぜて使うと歯ごたえも風味も向上します。欧米ではいわゆるマッシュルームやクレミニが手に入りやすいしおいしいので使っちゃいましょう。その他にもドイツの旬のアンズタケに限らず、マイタケ、エリンギ、ヒラタケ(アメリカではオイスターマッシュルームと言われています)などお好きなものを使ってください。また、ポルチーニなどの乾燥キノコは乾燥させるとおよそ1/10の量になるというので、たとえば15gの乾燥キノコを戻して使う場合、生キノコ150gに同等すると計算して使用するといいでしょう。
作り方
1) パイ生地を作ります。作り方は過去レシピ、さくさくパイ生地をご覧ください。
2)焼き型にバターを塗り、軽く小麦粉を振っておきます。
3) 乾燥キノコを使う場合、ひたひたの水に浸して戻しておきます。
今回、なんのキノコだかよくわからない乾燥キノコを使ってみました。ポルチーニではないみたいだけど、なんだったのかしら、これ。戻したところ香りが強すぎる感じがしたので、戻し汁は捨ててギュッと水気を絞ってから使用しました。
生のキノコは掃除をして、土や固い部分を取り除きます。
お義母さんの家にキノコの掃除ブラシがあったのでつかいましたがなにこれ便利。
こんなものがない場合、固く絞った付近で汚れを払うようにして掃除します。味が抜けるのが気にならないor急いでいる場合は水で手早く洗い、すぐに水から上げてキッチンペーパーや清潔なタオルの上に広げてよく水を切るようにするといいです。
用意したら、すべてのきのこを薄切りにします。
4) 玉ねぎをみじん切りにし、バターおおさじ1を中火で溶かした鍋で炒めます。
5)玉ねぎがシンナリしたらバターおおさじ1を足し、切ったキノコを入れて炒め合わせます。
軽く塩こしょうし、全体がペットリ、シンナリするまで弱めの中火で炒めたら小麦粉を振りよく混ぜてから白ワインをまわしかけ、ざっと混ぜて火を止めます。そのまま人肌くらいまで冷まします。
6) 大きなボウルに残りのすべての材料を入れて混ぜます。
お義母さん宅の周りは農場&牧場で、卵も近所の農家から買ってくるので「今日の卵はサリーの卵だからおいしいわよ」とか言います。サリー、農家の人の名前だと思ったら雌鶏の名前だし。
袋に入ってる刻んだチーズで充分ですが、気合と金をかけておいしく作りたいならグリュイエールとかのおいしいのを自分で刻んで混ぜると、気軽な軽食用キッシュからいいワインと一緒に食べるごちそうキッシュにアップグレードできますね。
7) オーブンを170度に余熱します。
8) さていよいよ仕上げに取り掛かります。パイ生地を冷蔵庫から出し、打ち粉をした台で焼き型より一回り大きく伸ばします。
生地が冷たくて固く、割れてしまうことが多いので、最初は手で上から押すようにして伸ばすといいかも。ある程度平たくなったら麺棒を使うとはかどりますが、麺棒をお持ちでない方は最後まで手だけで押し伸ばしても問題ありません。
9) 焼き型より一回り大きいサイズに伸ばしたら、そっと焼き型の上に乗せ、焼き型底面・側面に生地を軽く押し付けるように貼り付けます。
その上を麺棒を押し付けるように転がして、一気に余分なパイ生地を切り落とします。
麺棒がなければ、ふちをナイフでなぞって余分なパイ生地を切り落としてください。
10) そこに6)で作ったキッシュの生地を流しいれます。
11) 焼き型の深さにもよりますが、170度のオーブンで25-30分ほど焼きます。途中で焼き色がつき過ぎないかチェックし、こげそうならアルミホイルをかぶせます。箸を刺してみて、何もついてこなかったら焼き上がりです。
さあそれではいただきまーす!
アツアツのところをいただきましょう!冷めてもおいしいですが、温めなおすなら電子レンジでなくオーブンかトースターの方がパイ生地がグッショリしなくていいでしょう。
ベーコンやハムなど動物性のものをつい入れてしまいたくなりますが、入れずに正解。さくさくのパイ生地に、柔らかめのキッシュ生地、キノコのうまみ、玉ねぎのほのかな甘みが渾然一体となっておーいしーい!
前述しましたが、このキッシュは材料の量が増減してもだいたい間違いなくおいしく作れます。持ち運びのしやすいし、これから出てくるボジョレーヌーボーなどの軽いワインにもよく合う秋らしいレシピです。お試しください~。
また、過去に類似レシピとしてほうれんそうのキッシュ、キノコのクリームパスタをアップしています。良ければあわせてご覧ください。
このレシピいいな!と思ったらクリックしてね。
料理 ブログランキングへ
Twitterでフォローさせて頂いている者です、いつも素敵なレシピのアップをありがとうございます!ところで先日、TwitterのゆうさんのアカウントからDMでへんなURLのみが添付されたDMが来ました。私はフォローさせて頂いていますが、ゆうさんからはフォローされていないのでそれをDMでお伝えすることができず、申し訳ないのですがここに書き込むことにしました。何者かがゆうさんのアカウントを操作したということだと思うので、一度、安全のためにもパスワードの変更をなさることをおススメします。私も以前、私自身のアカウントを勝手に使われて商用のツイをされたことがあるのでお節介で申し訳ありませんが、取り急ぎご報告まで。
コメント&お知らせありがとうございます。
パスワード変えてみます。
きのこのキッシュ、皮もゆうさんのレシピでとっても美味しくできました!フィンランドの友だちが森で取ってきたカンタレッリ(あんずたけ)やポルチーニの干しきのこと生のマッシュルームを使って。作っている時間も楽しく幸せな気分でした。美味しいレシピありがとうございます。
まいこさん、コメントありがとうございます。
おいしくできたとのお知らせ、こちらこそありがとうございます~。