ドイツの豚料理代表・カスラー

ドイツ旅行から帰ってきたので、今回から3回連続の予定でドイツレシピを掲載します!まずは豚ハムのかたまりをオーブンで蒸焼きにしてザワークラウトとジャガイモを添えていただく、いかにもドイツすぎるお料理、カスラーです。

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以前にドテラ妹が作ってくれたときに写真を撮って掲載したことがありますが、今回は私がお義母さんのキッチンを借りて自分で作ってみました。作り方など一部は過去レシピと重複しますが全体は書き直しています。

カスラーってなーに?
カスラー(Kassler)はドイツを代表する豚肉料理で、ドイツ国内では調味した塩水(砂糖、スパイス、ハーブなどを混ぜるそうです)に漬けた豚肉を軽く燻製したものがカスラー用肉として肉屋やスーパーなどで売っています。部位はネックとヒレがよく使われると言うことですが、過去にドテラ妹が「売ってるので一番大きいの買ってきたぞ!」と持ってきたのは骨も入っていたし肩ではないかと思います。カスラー用の骨付きチョップとかも売ってるのを見たことあるので、部位は特に限定されていないのではないかと思います。

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ドテラ妹が背負ってきた豚。

料理自体は時間がかかるけど簡単で、カスラー用肉の全面を焼いてから玉ねぎ、シャロットなどと一緒に煮込み鍋に入れ、白ワインや水を加えてオーブンで低温で数時間蒸し煮します。ザワークラウトとじゃがいもを付け合せにするのが通例です。

ドイツ国外ではカスラー用肉を手に入れることが難しく(アメリカ、カナダならCanadian peameal baconを代用できるという情報あり)、なかなか作れないので今回のドイツ旅行ではぜひ一度お義母さんの台所を借りて作りたいと思っていました!

材料
カスラー用肉
玉ねぎ、またはシャロット
バター、またはサラダ油
白ワイン
ザワークラウト
じゃがいも

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材料の使用量は適当です。今回4人で食べるのにネック部分の肉を1キロ用意しましたがやや足りず、私はお代わりガマンしました。まあ私も一般的なドイツ人もよく食うからね。。。

作り方

1)厚手でそのままオーブンに入れられる煮込み鍋があれば最適です。なければ最初はフライパンを使ってください。強火で熱して油を引き、カスラー肉の塊の全面にガッチリと焼き色をつけます。
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ギャー!この家で料理するの久しぶりで換気扇のスイッチがどこだかわかんないよう!もう・・・目が・・見えないッ・・・・!!!

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煙が火事レベル。塩をしてあるせいなのかなんなのか、カスラー肉に焼きを入れるときに立ち上がる煙はハンパないので気をつけて。

2) 肉の全ての面に焼き色をつけたら、そこに皮をむいてザックリと切ったエシャロットまたは玉ねぎを加えてざっと炒めます。必要なら油を足してください。
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換気扇のスイッチを探したり窓を開けたりしてアワを食ってしまっていたので焼きすぎてしまった。

玉ねぎに油が回ったようならワインまたは水を注ぎます。地獄のように沸き立ちアツアツの蒸気が上がるのでやけどに注意。ワインは肉の高さの1/3くらい入れます。塩をしてある肉なので、調理中特に塩などで味をつける必要はありません。

3) これをオーブンに入れ、120度ほどの低温で4時間ほど蒸焼きにします。焼き時間は肉の大きさにもよりますが、低温で長時間が基本だそうな。30分ごとに肉をひっくり返します。ワインが煮詰まってきますが、底が焦げ付かないよう減ってきたら随時足してください。

4) この間にザワークラウトの用意をします。バターと水でぐつぐつと炒め煮にします。
ザワークラウトにも種類があって、今回マイルドなものを選んで使ったところドテラ家族には「酸っぱくなくてぼやっとした味」と不評でした。

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日本人にはこの酸味が苦手な人が多いのですが、ザワークラウトの酸味を和らげる手段としては:1)ザルにあげて水でよく洗って絞る、2)玉ねぎ、りんごなどを薄切りにして炒めたものを混ぜる、3)砂糖を少し加える、それから4)バターを多めに使う、などがあります。また、売っているものの中で Mild と書いてあるのを選ぶのもアリです。

↑ こちらがドテラ家族にイマイチ不評だった酸味控えめマイルドザワークラウト。日本人にはちょうどいいくらいかも。

5) さて4時間ほど蒸し煮すると、鍋の中は濃い茶色にっておいしい匂いが立ち上がっていることでしょう。
それでは肉を引き上げて給仕するように切り分けます。

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ウホホホホ大興奮!ゴリラなら立ち上がって胸を叩きまくっているところです!

煮汁から玉ねぎをすくい上げ、カスラー肉に添えましょう。煮汁は味見をして必要ならワイン、塩こしょう、少々の砂糖などで味を整えてから水溶き片栗粉かコーンスターチでとろみをつけ、グレイビーとしてテーブルに出しましょう。

それではアツアツのうちにいただきまーす!
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いやん、おいしいわぁ~~~~。肉がシットリフカフカで、ザワークラウトのサッパリ感、じゃがいものほっくり加減と相乗効果でよくなってしまっています。
なかなかドイツ国外では作れないお料理だけど、ドイツ料理としてははずせない一品だったので乗せちゃいました。次回は日本でもアメリカでも簡単に手に入る食材で作る牛料理を掲載します。またいらしてください。

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ドイツの豚料理代表・カスラー」に7件のコメントがあります

  1. カスラー用の肉は、PeamealってことならLoin(背中中央から腹)でいいんでしょうか?
    それならすぐ買えるので、よく読んでから真似してやってみたい。

    1. ピーメールベーコンについてはネットで拾った情報で、私は試したことがないんです。ハンパな情報ですみません。
      でも燻製が軽くてブロックのものならどの部位でもド失敗にはならないと思います。私はローインよりもう少し脂肪が入ったほうが好きです。

  2. 随分前の記事にいきなりコメントしてすいません。

    この料理の名前がKasslerなのではなく、この軽い燻製肉の名前がKasslerですよ。
    Kasslerは蒸し焼きにもしますが、もっと手軽にポトフにしたり、Grünkohl(ケール)と煮込んだり、スライスして焼いて食べたりします。
    前回のブログの写真も見ましまが、Kassler Necken(首肉のカスラー)に見えます。Kasslerは首肉でも骨付きで売ってます。
    お肉屋さんでKasslerを買うとどの部位でも大抵は骨付きですね。お肉カウンターのないスーパーだと真空パックの骨無しカスラーが売ってます。

  3. ザワークラウトについて教えてください
    キャベツの酢漬と思っていたのですが、バターと水でぐつぐつ…???
    ザワークラウトのYUさんのレシピを探したのですが見つからず…
    それともザワークラウトを使った別の料理なのでしょうか?

  4. reeさん、
    お返事が遅くなりましてすみません。
    ザワークラウトはキャベツを酢に漬けたものでなく、塩で漬けて発酵させたものです。缶詰で売っていることが多いかと思います。
    コメントありがとうございました。

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