イタリアのライスコロッケ・アランチーニ

ライスボールと言うと日本のおにぎりさんのことを指すものだと思うでしょう?ところがアメリカでもイタリア系の住民の多い地域だと、米を牛乳とチーズと卵でまとめてパン粉をつけて揚げるもののことを指します。聞いただけでおいしそう!
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実際おいしいです!トマトソースでいただきましょう。

ここで個人的な話をするのもアレですが、一向に成果の現れないダイエットに「運動とか食事とかまったく関係ないんじゃないのひょっとして?」と頭がおかしくなり、昼食後に昼寝、夕食後は酒を飲みながらつまみを好きなだけ食べ満腹で就寝&運動ほぼゼロというやけっぱち生活を試験的にしてみたら5日間で2キロ太りました。結論としてやっぱり運動と食生活は関係はあったことは確認できましたが、なぜこうもすんなり太るのに痩にくいのかはいまだ謎です。飢餓状態に対する抵抗力が通常人の10000倍近くあり体脂肪をすごく効果的に蓄積する特殊体質とかなのかも知れないので大学で研究してもらった方がいいかもしれません。世界の飢餓問題を解決するすごいなにかが発見されて人類のお役に立てるかも知れないし。

デブが食べるべきでないもの代表格、精製炭水化物の白米&牛乳とチーズという動物性油脂を加え、さらに油で揚げてしまうこのお料理は、その狂った5日間に二回作りました。

注意:米を卵液に浸すのに半日かかるので、朝もしくは前日のうちに前半部分をやっておく必要があります。

材料
アルボーリオ米もしくは日本の米 カップ1
オリーブオイル 大さじ1
水またはスープ カップ2
卵 二個
牛乳またはクリーム カップ1/2
おろしたパルメザンチーズ カップ1/2
お好きなチーズ 60-70gくらい
パセリのみじん切り おおさじ2-3
パン粉 カップ1-2くらい
小麦粉 適量
揚げ油 適量
塩、こしょう

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イタリアのライスボールはアランチーニ(arancini)と言い各地でレシピも形状もさまざまですが、総括すると1)米を鍋で炒めてから水を加えフタをせずに炊き、2)卵と粉チーズを混ぜたものに混ぜ、3)冷えたら成型してパン粉をまぶし、4)最後に油で揚げる・・・と言うもののようです。
これを簡単にしたレシピとして、あらかじめ炊いておいたご飯を使うという手があります。少し検索してみましたが、日本語で探して出てくるレシピではこの手法がほとんどだった一方、英語で検索すると冷やご飯を使うレシピは圧倒的に少数派でした。

イタリアのレシピでは、アルボリーオ(arborio)という短粒種のイタリアの米がアランチーニに最適と言われています。これはリゾットやライスプディングにも使われる米で、ヨーロッパの米にしては粘りがあるジャポニカ米の一種です。私は使ってみたかったので今回アルボーリオを買ってきましたが、日本にお住まいの方は日本の米を使って無問題です。アメリカにお住まいの方は、ぱらぱらの長粒米やインド米、タイ米などでなく寿司米として売っている米を使ってください。

作り方

水加減がピッタリ来ないと上手に作れないと思います。何グラムの米に何ccの水・・・とか言っても米の乾燥度や火のかけ具合などで左右されてしまうものなので、味見しつつ水の量やパン粉の量を加減して作れるセーフガード的なやり方を考えてみました。これでド失敗は防げると思うけどどうかなー。

1)鍋を中火にかけ、オリーブオイルを入れてから米を加えます。あらかじめ研いでおいたりせず、水気のない米を使います。おそらく米がはぜるのを防ぐためかと思います。
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2)米に油が回ったようなら軽く塩こしょうし、水を加えます。水は体積で米の二倍です。普通に日本の米を炊く場合、一般的に1.2倍の水を使うのでかなり水分が多いような気がしますが、英語で調べたレシピのほとんどはここでもっと多くの水を使って、フタをせずに水気が引くまでヘラで混ぜながら火にかけているようです。

米に火が通っていればそれ以上煮ることも不要でしょうから、とりあえず二倍の水を入れ、水が引いてきたらすこし味見をして米に芯が残っていたら水を足す・・・と言う風に加減しながら炊くのが一番失敗なくできる方法かと思います。

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ここでもっと風味を加えたかったら、たまねぎのみじん切りを最初に炒めておいて混ぜたり、水ではなくスープを使うのもアリです。スープを使う場合、塩気が強くなりすぎないように注意。

3)水分がほとんどなくなり、米が芯までやわらかくなったら火を止めます。もし米がやわらかくなっているのに水がまだまだ残ってる・・・という場合は一度ザルに上げて水気を切ってしまいましょう。煮すぎて米がとけくずれるのは防ぎたい。

4)ボウルに卵、牛乳、みじん切りのパセリ、粉チーズを混ぜます。
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粉チーズはパルメザンが鉄板。ペコリーノでもおいしいでしょう。ケチらずタップリ使ってください。

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5) 3)の米が触れるくらいに冷めたら4)と混ぜます。米がアツアツのうちに混ぜちゃうとかき玉みたいになるので気をつけて。
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平たいバットなどに平らにならし、半日ほど冷蔵庫に入れて卵液を米に充分吸わせます。
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ここまでの作業は前日もしくは当日の午前中にやっておく必要があります。

6)さあ、米は充分に卵液を吸ってくれたでしょうか。

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あっ!!まだ水っぽすぎるかも!!どうしよう!!!・・・・となってもあわてないあわてない。

セーフガード: 最初に米をやわらかくなるまで水で炊いているので、ここまでの段階で米が硬すぎるという失敗は防げているはずです。ここでは、水気が多すぎる場合の対処法を提案してみます。水気が多すぎるとボール型にまとめることが難しいので何かの方法で固さを調節したいのですが、パン粉を使うのが手軽で間違いないかと思います。

全体に少しずつパン粉をふりかけ、よく混ぜ、パン粉が水分を吸うのを数分待ちます。入れすぎて固くなりすぎてもつまらないので慎重に。なんとか手でボール型にしたときに崩れないくらいの固さになるくらいまでパン粉を混ぜて見ましょう。
小麦粉、米粉なども考えてみましたが、おそらく一番使いやすく風味や舌触りにもジャマにならないのはパン粉ではないかと思います。

7)お好みで、ここに小さなサイコロ型に切ったお好きなチーズを混ぜます。
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これは本当に地域や家庭でいろいろあって、ひき肉や豆、チーズ、ホウレンソウ、ハムなどいろいろなものを具として混ぜるものだそうです。ローマではアランチーニではなくスプリ(Suppli)と言われていて、中にはモッツァレラチーズが入っているものなんだとか。
私はモッツァレラよりは少し味の濃いチーズの方がおいしそうだったので、フォンティーナというのを使ってみました。日本でなら6P チーズとか雪印チーズとかが案外うまく合うような気がします。

8) お好きな大きさのボール上に丸めます。
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9) 大き目の鍋に揚げ油を低めの中温に熱します。

10) 8)のボールにパン粉をまぶし、揚げ油でゆっくり揚げます。

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パン粉。

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そして油。

11) 肉みたいに火が通るのに時間がかかるものではありませんが、卵に火が通るまで表面が上がり過ぎないように油の温度は低目を保ってゆっくり揚げましょう。
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1個かるく箸をさしてみて、卵液があふれ出してくるようならまだです。この後めっちゃ油はねるので、やたらを箸をささないように。

12)これで良し!となったら油から引き上げます。
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このまま食べてもおいしいけど、トマトソースを添えて食べるのもまた一興です。ナスとかズッキーニをローストしたものや、白身の魚やエビをシンプルに焼いたものなんかにトマトソースかけたのとかが相性よさそう。

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ギリシャ風イカのチーズ詰めと一緒にいただきまーす!

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チーズの風味、油で揚げた衣のカリッとした食感、米とたまごのふくよかさがサッパリしたトマトソースと一体になってたまらない。今客観的に見るとこんなの食べてたら太るに決まってますよね~。

少し手間がかかるけど、ボール型にまとめるところまで用意しておけば後は揚げるだけなので、お客さんを招いたときなんかにも使いやすいと思います。チーズ&米&油なんだからおいしくなくできるはずがありません。固さを調節できずに揚げている際に油の中で散らばってしまうのが一番イヤな失敗ですが、米の炊き具合と、成型する前の固さの調節方法を工夫したセーフガード方法を考えてみたのでこれでド失敗にはならないはず。。。だけどこの前料理ヘタな人のすごさは斜め上を鋭角に行ってるのを見て「料理できないってこういうことか・・・」とビックリしました。こういう人はおそらくこような御託の長いレシピなど見ないにちがいないと信じたい。

次回、このライスコロッケと一緒に食べるとおいしいイカのチーズ詰めのレシピをアップする予定です。こちらは材料さえ手に入ったらわりと簡単にできる、一風変わったコジャレ料理なのでお勧めです。またおいでください。

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