箸とかフォークとかが不要で、飲みながらおしゃべりするのにちょうどいい小奇麗なお料理、なにかないかなあ。
甘みたっぷりのカラメライズドオニオンに、塩味とうまみの強いアンチョビをのせてタルトにしたよ!白ワイン冷やしてどうぞ。
カラメライズド・オニオン
文字通りカラメル化させた玉ねぎ(caramelized onion)です。日本だと飴色玉ねぎとか言われているでしょうか。作るのに時間がかかるけど、たくさん作っておけば冷凍しておけるし何かと便利ではあります。
材料は玉ねぎ、塩、油。バリエーションとして仕上げにバルサミコ酢を使ったり、カラメル化を進めるために砂糖を少量使ったりすることもあります。そして使用する鍋はできるだけ厚手で平たく大きなものが好ましいです。キャストアイロンのフライパンとか理想的です。
鍋を中火で熱したところに油を入れ、薄切りにした玉ねぎを加えます。使用する玉ねぎはできれば甘みが強いもの、アメリカならvidaliaがいいです。
なんかね、油はちょっぴりで弱火で長時間かけろというレシピが多いけど、私はそんな長い時間かけなくていいような気がしています。そして油もわりとたっぷりめに使ったほうがいい感じの出来上がりになるような。あんまりダラダラとしていると、玉ねぎがとけて崩れたぐずぐずした仕上がりになることが多いです。使う玉ねぎによるのかなあ。
私は玉ねぎ一個に対してオリーブオイルとバターを各おおさじ1/2くらいずつ使います。バターの風味は欲しいけど、バターだけだと焦げやすいから。
パラリと塩を振って、時折かき混ぜながら濃い飴色になるまで炒めます。
このとき、あまり弱火すぎたり、鍋底の面積が狭すぎたりすると玉ねぎから水分が出てびちゃびちゃします。こんなふうに水分で玉ねぎ自体を煮るようなのは望むところではありませんので、常時できるだけ広く玉ねぎを広げ、水分を逃がしつつ炒めます。この状態をキープしようとすると、弱火でなく弱めの中火くらいの火加減を使うことになるんじゃないかと。
私はこうやってるとだいたい45分くらい、1時間はかからないでできるくらいの時間按配です。玉ねぎを2時間も3時間も弱火で火にかけるのは、カラメルじゃなくトロリとしたヴルーテを目指すときじゃないかなと思います。
タルト
タルト皮は面倒なら市販のものを使ってください。私はこういう塩味系スナックでも、ほんのり甘みのあるサクサク系タルト生地が好きです。
過去記事:うす甘さくさくタルト生地
これも冷凍しておけます。
そしてこのタルトは大きく切り分けるサイズではなく、片手で食べられる小型に作るのが良いでしょう。皮と具のバランスと食べやすさ、それから数種類を作れる利便さがあります。
タルト型に生地を敷いたら指で軽く押し付けて定着させ、いためた玉ねぎをたっぶりめに盛り、その上に放射状にアンチョビをのせます。
340度(摂氏170度)で10-15分ほど、タルト皮が焼けたら出来上がりです。
これがシンプルながらなかなかおいしい。タルトのサクサク感、玉ねぎのジューシーかつ香ばしい甘さ、それにアンチョビのガツンと来るパンチがいい感じに一体となって酒が進みます。
ところでこの手のタルトは、手元にあるもので何種類も作れちゃうのもいいところです。
これはホワイトソースにブルーチーズに干ししいたけ。
ホワイトソースも私は小分けして冷凍してます。こんな風に作ればひと手間かかるものを使いたいときサッと使えるように作り置きしてる私ったらできる子・・・・!っていう満足感ったらすごいですよね。
過去レシピ:だまにならないホワイトソース
そしてこちらはトマトとオリーブとフェタチーズ。
甘さがあってもいいかと思ってカラメライズドオニオンもちょっぴり入れちゃえ。仕上げにパルメザンチーズも少し振りかけました。
これ書いてて気が付いたんですが、今回のレシピはどれも冷凍庫・冷蔵庫にあったものを適当に使い合わせて作ったんですが、日本にいる人の一般的な冷蔵庫の内容とはかなり違うだろうなあ。例えばオリーブとかアンチョビでも、普段使うんじゃなければわざわざ瓶や缶で買いそろえても、そのあとの残りをどうしよう?という感じになるでしょうね。やっぱり海外に住んでると普段の買い物の内容が違うから普段の食生活もちょっとした飲み会のつまみのメニューとかも全部変わってきちゃうもんなんだな。
塩辛とかタラコとか海苔の佃煮とかでご飯が食べたいわ。
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以前東京の一流ホテルの料理長をしていた人に飴色玉ねぎの作り方をならいました。火加減がとても大事ですよね。強すぎるとフライになって、中まで火が通りません。弱すぎるとボイルになって、煮てしまいます。その中間で、湯気が少しずつ立つくらいで炒めるのがベストですね。バターだけでも、火加減を注意すれば焦げませんよ。