タ・・・・・タコ足を一本丸ごと皿に・・・だと・・・・・・・・???
生のタコをまるごと一杯買ってきてトマトで煮込みました。もう楽しすぎて肌にツヤがよみがえりました。
タコ屋に行ってきた
なんのことやらを思いますでしょうが、ブルックリンにタコ専門の魚屋があるのです。Gothamist とか New York Times とかの記事も見て、長いこと行きたい行きたいと思っていました。満を持して。
Octopus Garden 86 Avenue U,Brooklyn
ウホーーーーーホッホッホッホ。リアルでそんな声が出ました。私がゴリラだったらもう立ち上がって胸を叩きまくっていると思います。
すべてスペインからの輸入品で、大きさの違いはありますがすべて同じ種類のタコだそうです。店頭に並んでいるものはすでに頭の中の内蔵を取り除き、きれいに洗ってある状態です。
このお店では独自のタコ☆マシーンにてタコの肉を柔らかくする処理をしている(Tenderization)そうです。タコは叩いたり揉んだりして筋組織を柔軟にすることができるそうなので、私の想像では、でかい洗濯機的な動きをするマシーンで、タコたちを叩き洗いされてる洗濯物みたいな目に合わせているのだと思います。
裏返しにされたタコの触腕と吸盤の海。
マリメッコのファブリックに見るような、幾何学的でありながらサイケな造詣・・・草間彌生の水玉を見ているときのような酩酊感すら感じます。
煮るなら大きいもの、グリルするなら小さいものがいいと説明してもらったのですが、実はセビッチェかカルパッチョのような冷製でもいただきたい。
「軽くゆでてから冷やして食べるといいけど、生でもいけるよ」と目の前で小型のタコの足をもいで食べて見せてくれたお兄さんがむしゃむしゃやりながらそのタコを差し出して味見をすすめてくれましたが、そのタコの足をつまんでもいで口に持っていくとか玄人じゃないと無理じゃないですか?ねえ?自分の力量不足を見たと同時に世界の広さも知ったようなすがすがしさを感じました。世界は広いなあ・・・オラわくわくしてきたぞ!
大きいのひとつと、小さいのふたつお買い上げ。
さてどう料理してやろうか
実は心は決まっています。トマトで煮込みたいのです。かねがね拝見しているイタリア料理ブログOsteria Abebeenoにて掲載されていたレシピを作りたかったのです。
Polpo Affogato 真蛸のトマト煮込み アッフォガート
この中でabebeさんが「生のタコが一杯まるまる売られていることもなかなかないので・・・」と無念げに書いていらっしゃいますが、ご近所に住んでいたら「リアル吸盤拷問風呂ができそうなくらい大量の生のタコが売っているお店があるのですが一緒に行きませんか」とぜひお誘いしたいものです。うかうかと誘い出されてくるんではなかろうか。
タコのオスは8本ある触腕のうちの一本が性器だというのでよく見てみましたが、今回うちに来た子は女の子のようです。
タコは案外寿命が短く一年程度の生命だそうですが、学習能力が非常に高く、もしタコに30年の寿命があったら海底に都市を築くだろうとさえ言われているそうです。私にもし30倍の寿命があったとしてもたいしたことはできなさそうな気しかしない。
た子 「あれ?岸辺露伴をぐるぐる巻きにできるって聞いてきたんだけど」
ゆう 「いやぁ。。。そんな予定もあったんだけどあなたちょっと思ったより生臭いっていうか」
このタコはきれいに洗ってあるので使いやすいのですが、下処理をしていない生タコを買った場合の扱いは、過去記事・生タコのゆで方をごらんください。この記事の写真のタコと比べても、今回買ったタコの元気さがよくわかりますね。
吸盤ピッチピチ。
タコのトマト煮こみはイタリアに限らず、スペインやギリシャなどの各地で類似のレシピが多く見られます。そのため内容も、ワインを使用したり、アンチョビで風味をつけたり、パプリカなどのスパイスを使用したり、オリーブなんかを加えたりとさまざまです。かなり迷いましたが、今後そうしたバリエーションを探索することもできるので、今回はできるだけシンプルに、トマト以外の材料は極力使用しないようにして作ることにしてみました。
作り方
1) みじん切りにした玉ねぎ、にんにくにオリーブオイルを垂らし、中火で炒めます。好みで唐辛子も使いましょう。
2) 玉ねぎが透き通ってきたところで、パセリの茎、ローリエの葉、こしょうなどとともにタコの足を入れましょう。
このトマト煮には足を4本、残りは残りで別の料理に使う予定・・・・武者ぶるってしまう!
3) そしてトマトを投入。
生のトマトを刻んだものでもいいし、缶詰でももちろんいいでしょう。今回はせっかくなのでサンマルツァーノ缶。これがおいしいんだ。
あとは火を弱めの中火くらいに加減し、ピッタリと蓋をしてゆっくり煮るだけです。途中、底が焦げ付いていないか何度か様子を見て、中を混ぜたりしてあげましょう。このタコ足はけっこう太くて大型だったので、二時間弱ほど煮ました。
タコ自身から出てくる水分でタコをおぼれさせる・・・・
ああ!私もおぼれたい!この煮立つ赤の中で!!
これが二時間後の鍋中です。
おいおいおいおいこの浮いてる小さい丸いの吸盤?吸盤がほどけ落ちちゃうってどんだけ柔らかくなったの?
味見をして、必要なら軽く塩をし、しつこすぎるようなら水を少々足して伸ばしたり、レモン汁を少し加えてさっぱりさせるなどして味を整えましょう。
ドーーーンと足いっぽん皿に盛り、刻んだイタリアンパセリを散らし、オリーブオイルを少々かけまわしていただきましょう!
や・・・・・やわらかい・・・・・・!!!!
ナイフに手ごたえがほとんど感じないくらいの柔らかさ。
ひとさじ口に運んだドテラが手を額に沈黙、数秒後「おいしすぎるぅ~~~!!」と、表現力が貧弱なOLみたいに頭ふるふるさせました。もうね、私のヘタな言葉はいらないと思う。想像してほしい。
カリッと焼いたガーリックトーストでソースも楽しみます。もうほんとおいしいの。タコ味すごい。タコ味ここにあり、くらいの話。塩もほとんど使ってないくらいの調味なのにこの味の深さと強さ。さすがタコ。さすがすぎる。もうイカ市民ハコダテンヌも脱帽しないわけにいかない。
大満足の次の日、残ったソースをパスタでいただきました。素そばみたいな具なしのパスタでもごちそうでした。
これでもかとタコタコ言ってしまいましたが、次回、この残りのタコで南米のお刺身系お料理・セビッチェを作ります。これもおいしかった・・・・・お楽しみにいらしてください。
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ゆうさん、こんにちは。
すっかり完全復活されて、投稿ペースとひとつの記事に書かれている文章のボリュームに感服してしまいます。
タコ屋羨ましいです、あんなに立派な生タコ、さぞお値段もいい感じだったのでは?
生から煮たらいい出汁が出るでしょうねぇ、残ったソースでパスタも食べたいです。
あべべさん、
これまでお料理にもブログにも時間を使えなかったのでその欲求が今吹き出ているんだと思います。
タコって買うとけっこういい値段ですよね。
うまそ~!
テンションあがってておもしろいですw
私は海鮮系の料理ってなかなか手を出しにくいのですが
そっから出る旨みったら勝るもんないと思うので
躊躇なくお料理できるといいなぁ~
前に無理やり?もらったイカを野菜マリネに入れたら味が全然違った(°Д°;≡°Д°;)
タコと言ったら最近テレビで千葉県いすみ市のたこ飯やってて
これも美味しそうだったな~
タコ=多幸 で縁起物らしいですよん♫
コメントありがとうございます。
タコって縁起物だったんだ!知らなかった。ステキな情報ありがとうございます。
デトロイト在住の者です。以前にターキーの記事をたっぷり参考にさせて頂きおいしくできて以来、珍しくて美味しそうなお料理と楽しい文章で毎日のように拝見させて頂いておりますm(__) m先日、冷凍ですがタコ丸々買う機会があったので、茹で方の記事を参考にさせて頂き見事脚をまるめてゆでることができました♪このトマト煮も美味しそう~!
はじめまして、コメント&レシピお試しありがとうございます。
タコの足を丸めるの、ほんと楽しい作業ですよね!
ブルックリン在住なのですが、こちらの記事を拝読して今朝速攻タコを調達してきました!只今トマトでことこと煮ている最中です。大中小と買ってきたので、これから他のタコレシピを参考にしてタコ三昧な日々になりそうです。こちらに来てレシピが増えず若干悩んでいましたが、ゆうさんのお陰で楽しみながら新規開拓が出来そうです。感謝感謝ですー!