今週木曜日はサンクスギビング。ターキーが定番ですが、手軽で扱いやすいサイズのチキンをローストしちゃうのもアリですよね!せっかくなのでシンプルなローストではなく、いかにもアメリカンな感じにしてしまいましょう。
アメリカ人がこよなく愛するもの・・・それはベーコン。いやというほど使ってしまいましょう。今日もスマホなので写真はいまいちです。
材料
ロースト用チキン (3 LBS or 1.5キロくらいのもの)
ローリエの葉、オレガノ、パセリ 各少々
砂糖
オレンジ、レモン 各1/2個
玉ねぎ 1個
セロリ 2-3本
にんにく 2,3カケ
ベーコン 100-150gくらい
塩、こしょう
メープルシロップ おおさじ5くらい
使用するチキンは食事する人数で大きさを加減してください。日本でロースト用の中抜き丸鶏は1.2-1.3キロくらいが多いようですが、それでも問題ありません。二人では多いけど三人ではちょっと足りないくらいの大きさかな。
ベーコン、メイプルシロップの使用量はチキンの大きさなどで増減すると思います。多めに用意してください。
ブライン
まずは料理する前日に鶏をブラインします。
ブラインとは、鳥や魚などのたんぱく質系食材を食塩水に一定時間漬けて、組織に水分を吸わせて保湿させる手段です。脂質が少なく、パサつきやすい肉をしっとり調理するために効果的で、ターキーを焼くときにもよくやります(過去記事:ターキーを焼こう、解凍&ブライン編)が、チキン、特に胸肉を料理するときにももちろん有効です。というか、やってみるとその効果にビックリすると思う。保湿効果すごいよ。
まず、チキンが丸ごとすっぽり水に沈む大きさの容器を用意します。そこに充分なだけの水を入れ、カップスープとして飲むにはちょうどいいくらいの塩加減になるように塩を溶かします。容器の形状や大きさによるだろうから、何リットルの水に何グラムの塩とかは言えない。。。味見に頼りましょう。
そして、そこに使用した塩と同量の砂糖を加えて溶かします。例えばおおさじ5の塩を使用したなら、砂糖もおおさじ5です。ここで味見すると「ほんのり甘いけどやっぱこれ塩水」くらいの味になっているはずです。
そこに鶏を沈めます。鶏のお腹にローリエの葉、オレガノ、パセリの茎など入れて風味をつけるのもアリです。
これを冷蔵庫に入れ、18-24時間ほど漬けます。もしどうしても鶏全体が水に浸る大きさの容器がなければ、胸を下にしておきましょう。背中側はあんまり食べるところもないから。
作り方
1) 玉ねぎ、セロリ、にんにくを各薄切りにします。
2) 焼き皿に薄く油を塗り、1)で薄切りにした野菜を全体に散らすように入れます。
3) ブライン液から鶏を引き上げ、水気を切り、キッチンペーパーなどで全体の水気を取ります。
4) オレンジ、レモンをスライスし、鶏のお腹に入れます。香り付けですので、好みで他のスパイスやハーブを使ってもかまいません。
5) そしてここがお楽しみ!ベーコンでチキンをぐるぐる巻きに着せてやるのです。
チキンは胸を上にして置き、全体を包帯を巻くように同じ方向にベーコンで覆います。
この時点で肌が見えなくなるくらいベーコン。いやいやいや、まだまだだから。
そして直角に交わるようにベーコンを乗せ、編むように上下くぐらせて定着させちゃいます。
ゆう 「いいねーチキンちゃんいいねー、ベーコン似合ってるよー」
チキン 「ひどい・・・・あたし鶏なのに・・・鶏なのに豚を・・・・!」
モモにも忘れずひと巻きしておきましょう。
ベーコン多すぎと思われるでしょうが、焼くと縮むのでこれでもかとベーコン使ってください。アメリカのお料理だと思うと納得できますでしょ。途中、ベーコンの長さが余っちゃったかな、と思っても切り落としたりせず、余したまま巻き込むなり敷き込むなりしてください。ほんと縮むので。
薄切り野菜を入れておいた焼き皿に、胸を上にしてチキンを設置して用意オッケ。
6)オーブンを350度(摂氏175度)に余熱し、チキンを入れます。
焼き時間はチキンの大きさやオーブンによって異なりますが、1.5キロなら90分くらいが目安です。途中で何度か様子を見て、焦げそうならアルミホイルをかぶせてください。
7) 60分ほど焼いたところでメイプルシロップです。メイプルシロップどこで使うかドキドキしませんでした?
チキンをオーブンからいったん取り出し、スプーンや刷毛を使って全体にメープルシロップをたっぷり塗ります。ベーコンのすべての面がシロップで濡れるようにしてください。
この作業は手早くし、そそくさとオーブンにチキンをリターンしてください。
8) 15分後にもう一度チキンを取り出し、再度シロップを塗ります。
後は焦げないように、かつ、美しく食欲をそそる色に焼きあがるようにオーブンの火力をうまく調節して焼き上げて終了!
焼けているか心配なら、調理用温度計で確認してください。モモの一番太いところに深く刺し、摂氏75度以上になっていれば焼けています。温度計がない場合はもしくはモモの一番太いところを箸などで刺し、出てきた肉汁を観察してください。透明なら焼けていますが、赤い色が混じっているならもう少し焼いてください。
さあ焼きあがったよ!
おいおいおいおい。
やばくない?これやばくない?
見てこのベーコン。カリッ。パキッ。という音が出そうじゃないですか。クリスピー!
焼きあがったチキンは15-20分ほど室温で休ませ、肉汁を落ち着かせます。
さて切り分けますよ。切り分け方はこちらのサイトの写真を見るとご参考になるかも。
How to Carve a roast chicken
チキンの下に敷いて焼いた薄切り野菜がいい具合に柔らかくなり、チキンから落ちてきた焼き汁と混じって理想的なソースになっています。これをちょっぴり肉にかけていただきましょう。
ほら!ブラインのシットリ効果見て!この胸肉、こんなシットリ!次の日またオーブンであっためなおしてもシットリが終わらない。
そしてベーコンの甘くてカリッとした歯ごたえとコクとフレイバーがすごい。アメリカンすぎる。
こちらの人は、朝飯にベーコンを添えたパンケーキにたっぷりメープルシロップかけて食べたりしますよね。はじめ見たときには「ベーコンに砂糖とかないわ。。。」とか心理的な距離を感じたものですが、食べてみるとおいしい。。。表参道で行列を作っているパンケーキショップとかもう鼻で笑っちゃう。これでアメリカのつもりなの・・・?って。それが今、このチキンの一皿で完全に理解できるはず。
おすすめのメニューは、サヤインゲン、ズッキーニ、メキャベツなど緑の野菜のロースト。主食は米がベストだと思います。日本のおいしい米じゃなくて外米のぱらぱらしたやつが、この甘くてコックリしたフレイバーなのにとろみがなく質感さらさらなソースをうまくまとってくれるはず。
焦がすことと、生焼けになることさえ気をつけたら失敗しないと思います。とてもおいしく、技アリな感じを演出もできるごちそうの一品として扱えるでしょう。鶏を丸ごと一羽料理してみたいと思ったらぜひお試しください。おすすめのレシピです。また、焼き時間や温度はほんとに目安です。お持ちのオーブンや鶏の大きさ、焼く前の鳥がどのくらい冷えていたかとかで大きく前後するでしょう。気をつけてー。
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ゆうさん
ベーコン・メイプル・ローストチキン
おいしそうですね
素晴らしいチキン料理
嬉しいです
丁寧なRecipe有難うございます
ryujiさん、いつもご丁寧なコメントありがとうございます。
編みこみベーコン画像にやられました・・・
そうだよね、鶏に豚だよね・・・よくよく考えるとなんかすごいコンビネーション。
毎年Yuさんのブログに来てる割には、今年もTurkey焼きませんでした。口先Cookなもんで・・・
といいつつ、そろそろシュトレン、来る?と尋ねたりして・・・
これはまさにアメリカって感じですよね。見た感じのハッタリもしかり。
今年は家でもターキーを焼けないので時間をもてあましていますが、キッチンが出来次第シュトレンはやりますよー!!