鮭のパイ包み焼き

ドテラがワイルドサーモンを気に入ってしまったのでここのところ鮭料理が多いのですが、いつかレストランで食べておいしかった&いずれ再現してみたいと常々思っていたお料理を作ってみました!

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パイ皮で鮭を包んでオーブンで焼いちゃうよ♪ 

コジャレ料理の定番と言えば定番なのでレシピ本とかでは何度も目にはしていたのですが、1)パイ皮使って太りそう、2)生魚をパイ皮で包むなんてヘタするとメッチョリ湿って底が抜けそう、2)食べて見ると味気なくてもそもそしてノドが詰まるのでは・・・実際うまいのか疑問。などの理由から「むしろこれは見て歓声&食べてガッカリ系のお料理なんじゃないの?」みたいに思っていて作ってみたいという気になりませんでした。

ところがちょっと前に友達と二人で外食したときに鮭のパイ皮包みを分けて食べたのですが、そのおいしさと、お料理としての完成度の高さ、バランスの良さに開眼しました。ああ長い間なんて狭い了見だったのアタシ・・・その頑迷に自分でムチを打ちたい!

ということで作ってみました。手が込んでいるように見えるけど、あんまり失敗する要素は多くないと思います。パイ生地を自作するのに慣れている人ならお分かりになると思いますが、包んで焼くだけなので「あら、やってみたら簡単だったわ」くらいの印象です。生地を作るのが面倒なら売ってる冷凍のパイシートを使っちゃいましょう。

パイ生地材料(4人分)
バター 75g
小麦粉 150g
塩 ふたつまみ
冷水

作り方は過去レシピさくさくパイ生地をご覧ください。鮭のパイ包みに使うときには、この記事に書いてある分量よりもバターの使用量は少なくなっています。

その他材料(4人分)
鮭 ひときれ150-170gくらいのものを4切れ
塩こしょう、好みのスパイスやハーブなど 適量
好みの野菜を炒めたもの  カップ1くらいの量
たまご 1個

野菜炒め?え??とお思いでしょう。鮭だけをパイ皮で包んで焼くだけではやはり水分が足りなくて、口の中でモソモソした食感になってしまいます。これを補うために別に作ったクリーム系ソースをかけるという手もありますが、それならむしろポットパイでいいじゃないの。柔らかく甘みを出すように炒めた野菜を使えば季節感も出せるし、なによりパイ皮と鮭によく合っておいしいのです。

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今回、私は赤・緑のピーマン、玉ねぎ、ズッキーニなどのカラフルな夏の野菜を、オリーブオイルと塩こしょうだけで炒めたものを使いました。秋ならキノコ、冬ならカリフラワーをマッシュにしたものなんか使うと一年中おいしく作れそう。

作りたてのアツアツではなく、冷たくしておいてください。温かいものを包むとパイ生地がダレて破れやすくなります。実は前日にラタトゥイユを作ったときの一部をとっておいて使いました。辰巳芳子先生はこれをズボラとか使いまわしとかではなく料理の展開とおっしゃっています。口答えを許さない感じの美しい言葉、私も90歳にもなれば身に付くのかしら・・・

いや大島を着て台所に立つとかいくつになっても無理だわきっと。

作り方
1) 材料がそろっていればもう簡単!まずはパイ生地を作ります。作り方は過去レシピさくさくパイ生地をご覧ください。バター 75g、小麦粉 150gの分量で4つ作れます。ひとまとめにしたら冷蔵庫に30分ほど休ませます。
面倒なら市販の冷凍パイシートで無問題です。

2) 鮭を人数分に切り、塩こしょう、好みのハーブやスパイスを振ります。私はオレガノとタイムを使いましたが、カレーっぽいスパイスをかけてもおいしそう。
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3) オーブンを360度(摂氏180度)に温めておきます。

4) 冷蔵庫で休ませておいたパイ生地を4等分にします。
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5) 4等分したうちのひとつを、鮭一切れを包むのに充分な大きさに伸し広げます。
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厳密に真四角にしなくても大丈夫。

6) 鮭の皮を上にしてパイ皮の上から1/3くらいの位置にのせてー・・・・

野菜から水が出て皮が破けてしまわないか心配なので、鮭の上に炒め野菜を乗せます。
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やだ右によってしまった。
そういえば安部首相が田んぼでトラクターか何かに乗って「ハンドルを左に!」って言われたら「僕は右によりやすいって言われるんだアハハ」みたいなこと言ってたっていうニュースを見たことあるけど、私はジョーク云々より「最近のトラクターかっこいいなー」と思いました。ほかいどーのウミガメちゃん(そろそろ二歳になるめんこ甥っ子・車好き)を膝に乗せてブイブイ走らせたい。

そして手前のパイ皮を向こうかわにかぶせ、指先に水をつけて上下のパイ皮の間に塗り、上からゆびで抑えて密着させます。ここで溶き卵とか水溶き小麦粉とか使えと言うレシピが多いけど、水で問題なくくっつくよ。
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きれいな形にならなくても全然ヨシ。余分な皮はナイフで切り落としちゃいましょう。これをひっくり返し、底に野菜、その上に皮を下にした鮭が乗るようにします。

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これを繰り返してよっつのパイ包みを作ります。

7) 天板にオーブンペーパー(パーチメントペーパー)を敷きます。なければアルミホイルを敷いてバターなどを塗ってください。

この上にパイ包みを並べ、卵を溶いたものを刷毛で塗ります。これはきれいな焼き色をつけるためだけのものなので、面倒であれば割愛してもいいかと。

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切り落として余ったパイ生地はクッキー型で抜いて飾りにしちゃうと楽しいですね。
ウミガメちゃんにウサちゃんとお花とどっちがいーい?とかって選ばせて喜ばせたいものです。しょうがないからドテラ相手に遊ぶけど(子無しアラフォーの寂しさが垣間見える一瞬)。

8)オーブンに入れて180度で15分、その後温度を160度(華氏320度)に下げて20-25分ほど焼きます。

それでは焼けたところを見てみましょうか。
あらハートがかわいい。
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ウサちゃん!ウサちゃんいるよ!
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ひととおり満足したら青みの野菜を付け合せにしていただきましょう。パイ皮で包んでいるので炭水化物系の付け合せは不要かと。
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切ってみましょう。
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うわーーー!鮭がすんごいシットリ!そして甘くて柔らかい炒め野菜がソースの役割を果たし、まったくモサモサした感じがありません。オーイシーイ!

今回は適当に鮭の切り身にドライハーブを振りかけて作ってしまいましたが、生のハーブを乗せて焼いたら、ナイフを入れたときにいい香りが立ち上がりそう。パイ皮だけあればとても簡単だし、いろいろアレンジもできるし、しかもなんとなくゴチソウ的なビジュアルなのでお客様をおよびした時にもとてもいいと思います。いや、家族で食べてももちろんとてもステキです。ぜひお試しください。

このレシピは英語でも書きました。
Pastry Wrapped Salmon

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