手抜きなのにおいしくできちゃう迫力ビーフシチュー

ひきつづきキッチンがあるやなしかの生活がつづいていますが、なんとか簡易的な台所を設置できました。これまで外食やテイクアウトが多く食生活が偏っていたので、超忙しいけど野菜をいくらか使って温かいものを作りました。

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手間は最低限!なのにおいしくできちゃって、これまでやってきたあれこれの気配りや細かな作業の意義に疑問を抱いてしまいました。今回はいつものカメラでなくスマホでの撮影なので写真もショボイです。

台所が使えるようになってまず最初に作ったのがポトフなのですが、レシピはすでに公開してあるので書きませんでした。「野菜不足とか言っといていきなり肉かい」とか思った方がいるかもしれないので一応。

材料
使用量とかは適当ですが、これも一応。
牛肉 500g (大きめに切る)
玉ねぎ 2個
セロリ 3-4本
オイル おおさじ2
にんじん 1本
じゃがいも 6個
にんにく 2,3かけ
マッシュルーム 1パック
トマト 500g
赤ワイン 300ccくらい
小麦粉 おおさじ2程度
塩、こしょう

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作り方
このシチューはガチで突貫工事な感じなので、まじめに作るなら加えるべき手順もあわせて書いてみます。

1) 玉ねぎ、にんにく、セロリを薄切りにして、軽く塩をしておおさじ1のオイルで中火ー強火くらいの火加減で炒めます。

⇒ 時間があるなら弱火で蓋をしながら、全体がペッタリした質感になるまでゆっくり蒸らし炒めをすると甘味がたっぷり出ます。

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2) フライパンを強火で熱し、オイルおおさじ1を引いて肉を入れます。塩こしょうし、ガッチリと焼き色がつくまで焼き付けます。ここは玉ねぎ炒めと同時に進行させましょう。

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この間、焼き色がつくまであまり触らず表面を焼き固めるようにします。中まで火を通す必要はないです。表面だけ焼けたらオッケです。

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⇒ 時間があるなら、あらかじめ肉をボウルに入れ、塩こしょうして、全体が軽く浸るくらいの量の赤ワインを加えて揉みこみます。15分程度おいたら水気を切り、全体に薄く小麦粉をはたいてから多めの油を熱したフライパンで焼き付けます。

3)にんじんの皮をむいて適当な大きさに切り、じゃがいもは皮をむいて水に漬けておきましょう。

包丁仕事が手のろい人はここで肉&玉ねぎの両鍋を気づかいながらの作業を難しいかな。不安なら野菜の準備は最初にしたほうがいいでしょう。焦って料理してると手を切ったりすること多いし、特に忙しい時って包丁研ぐ時間なくて、なまくらな刃物を使ってるしさ。て私だけですか。

4)肉が焼けたら玉ねぎの鍋に移します。そして肉を焼いたフライパンがアツアツのうちに赤ワインを注ぎ、手早く木べらで鍋肌をこすって肉の脂やうまみをワインに取り込みます。これをデグラッセといいますが、いくら忙しくてもこれだけはやろう。地味な作業だけどインパクトは強大です。このワインももちろん玉ねぎの鍋に加えます。

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いつも思うんだけど、化学調味料を使わないと物足りないっていう人はこういう作業をしてないんじゃないのかなー。私はどちらかというと化学調味料を毒みたいに言う説のほうに疑問を持つほうだけど、それでもこんなシチューとか作るときには化学調味料とか要らないと思うもん。要らないっていうがむしろジャマと言いたいレベルで。

5) 鍋にじゃがいも、にんじん、マッシュルームを入れ、トマトを加えてからひたひたになる程度に水を注ぎます。好みで赤ワインを入れたりもしちゃいましょう。トマトは生のものを刻むんでも、缶を使うんでもどちらでも。

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え???じゃがいも丸ごと?

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これからこの大鍋に作ったシチューを2,3日食べ続けるので煮崩れしないように丸ごと煮るのだ。そして有無を言わせず一皿だけの食事で完結するのだ。主食の炭水化物が目に見える迫力に勝てる気がしないというものです。
日本ならやっぱりメークイン系、アメリカならホワイトポテトを使うと煮崩れしにくくおいしくできます。

実家の母もこんなシチューを作ってましたが、ウチで夕飯を食べた友達が「シチューにコッペパンが入ってると思ったらじゃがいもだった」と言ったのが今思い出してもおもしろいです。メークイン細長い。彼とは高校で一番仲がよくて、卒業してからも駒大苫小牧が二度目に夏の甲子園で優勝した決勝戦を一緒に見に行ったりもしました。苫小牧とか行ったことないけど道民だから。スポーツとかに変に感情を投入するタイプの私が涙して健闘を称えているところ「あんたそんな泣いてたら選手のお母さんだと思ってインタビューされるよ」と言われたのも懐かしいです。当時27でしたけど。彼が自転車事故で死んで二年になります。

⇒ 時間があったら、マッシュルームを適量のバターで半分くらいの大きさになるまでゆっくりと炒めてみましょう。うまみがすごいです。そのままワインで食べてしまいたくなります。
あとにんじんも面取りしてシャトーにすると、煮崩れしにくくうつくしい出来上がりになります。

6)手元にあったらローリエの葉、クローブなどのスパイスを少々加えて、強めの中火で熱します。一度沸騰させて浮いてきたアクをすくい取ったら火を弱め、薄味になるように塩を入れ、少しコトコトするくらいの火加減でじゃがいもが柔らかくなるまで煮ましょう。

さてこの間に使ったものを洗ったり、テーブルの用意をしたり、ガス管や配水管の周りを工事した穴をふさいだりしましょう。
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じゃがいもで切ないことを思い出してしまってショボンとしかけたんだけど、思った以上の勢いで吹き出るウレタンフォームのスプレー缶にビックリして持ち直しました。

7) 30分くらい煮たら玉ねぎ、セロリ、マッシュルームなんかのカサがかなり減っているはず。
そこでいったん火を消し、最低30分ほど余熱を入れます。食べるまでに時間があるならこのまま冷まして放っておくといいです。じゃがいもに箸を刺すとそこから崩れるからやめて。

時間がなかったらこのまま仕上げて食べちゃってもいいんだけど、丸ごとのじゃがいもが柔らかくなるまでにたぶん45分くらいはかかると思う。この間は鍋に付きっ切りでなくていいから、他の仕事があってもあんまり負担にはならないかと。保温調理鍋とか圧力鍋とかがあればもっと楽なんだろうなー。

8) それでは仕上げにかかりますよ!再度鍋を火にかけ、味見をして塩こしょうで整えます。
別の器に小麦粉おおさじ2を水で溶きます。
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水の量も適当で。

水溶き小麦粉を鍋に流し込み、ヘラで大きく混ぜて全体にとろみをつけます。

⇒ 丁寧に作れる余裕があるなら、小麦粉をバターでゆっくり炒めてブラウンルーを作るとさらにおいしいでしょう。

はいできあがり!
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別にゆでておいたカリフラワー、サヤインゲンなどをたっぷり添えていただきましょう!

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実はこうして丸ごと煮たじゃがいもって、切ったじゃがいもにはないおいしさがあるんですよ。いや気のせいじゃなく。中はネットリ粘質の肉質が本領を発揮し、じゃがいも特有の甘味が塩気に抵触されず主張してきます。そこに玉ねぎ、セロリ、トマトであっさりと作ったシチューがとろり。こういってはアレですけど、ビーフシチューでありながら主役はじゃがいもでしょう、これ。なんかこんなこと言ったらビーフに申し訳ないけど、君もしかしてむしろダシ?いや君の事をダシがらといってるわけではけっしてないんだけども!もちろん君もおいしいんだけども!君の味の出てるシチューとじゃがいもがすごくおいしいんだよ・・・・・ごめんね。。。。。

そして通常やっている数々のこまかな作業を全部すっとばして超やっつけ仕事に作ったこのシチューがかなりおいしくできてしまって、これまでの自分を懐疑してしまうレベルです。なんか…ちょっとした『敗北感』まで感じるよ…

シチューというと売ってるルーを使うのが定番でしょうが、こんな風に手抜きで作ってもおいしく作れるのでぜひ試して欲しいです。

そして来週末あたりにはいよいよキッチンができるはずです。ドテラがイケアと格闘してますがその進行次第で。
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タイル張るのにセメント板買ってくるのよ、今週末。どんだけ手づくりなの。

ちゃんとしたキッチンができたら作りたいお料理がたくさんありすぎて、考えただけで体重増加してしまいそう!まだまだ忙しいのですが、落ち着いたらいただいたコメントにお返事書いたりレシピ書いたりするのが楽しみです。

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手抜きなのにおいしくできちゃう迫力ビーフシチュー」に6件のコメントがあります

  1. yuさん、このレシピ、平日の夜でも作れるシンプルさですね!
    今夜は日本はフライデイナイトですが、肉の塊買って帰って、
    さっそくやってみますー!
    ありがとうございます!

    1. そうそう、フツーの日の夕食に作るシチュー。こんな適当に作ってもそこそこおいしいさー。

  2. 修羅場料理も気になりますが、家の造作も気になる~。キッチンにクラウンモールディング、素敵!

  3. 初めまして。オーストラリアに住んでいます。シチューのルーがないので、ネットでこちらにたどり着きました。
    まだ6)までの段階ですが、スープがとてもおいしいです。だしいらずです。デグラッセをし、マッシュルームを炒めた効果でしょうか?!念のため買っておいたストックいらずです!すごいです!

  4. あらゆるビーフシチューレシピの中で、一番参考になりました、
    というか、まさに今作ってる最中です。他のレシピはどれも合間の様子が分かりにくくて・・・
    じゃがいもは急遽○のままに変更しました(笑)確かにこれは便利ですね、煮崩れ知らずで。
    丁寧な記述、感謝です。有難うございました!

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