ちょっと気が利いててとても美味なパテなどを厚く塗ったパンかクラッカーなんぞををもぐもぐやりながら、一緒にワイン飲んでおしゃべりできる相手がいる生活。それを幸福と言わず何と言おうか。
何度も作って出来上がりも安定したチキンレバーのパテのレシピです。
実は劣化レシピ
チキンレバーのムースやパテは、フォアグラほど贅沢でなく、また過酷な肝肥大をさせて生産させていない点でも気軽に作りやすいのですが、検索すると膨大なレシピがみつかってしまいどれがおいしいんだか迷子にもなりやすいお料理ですよね。
お友達にお料理上手な方がいるのですが、拙宅で飲み会などするときに「何持ってく?」とか聞かれると「あのチキンレバー」と決まって彼女に頼んでしまう一品があります。ご主人のご家族の秘密のファミリーレシピというのをこっそり教えてもらったのですが、その劣化版アレンジ版に限り公開を許可してもらいました。
まあ私はせっかく教えてもらったのに乱暴に工程を省いたりしてわざわざ別バージョンを考えるまでもなくすでにかなり簡略化したものを作り慣れてしまっていたのですが、それでもコツを教えてもらう前に私が作っていたものと比較すると劇的においしくできるようになり、パーティーでもなんでもないけどただ食べたくなったからという理由でよく作るようになりました。
材料
鶏レバー 400-500g程度
バターおおさじ 2-3
玉ねぎ 200-250g(レバーの半量)
にんにく ひとかけ
赤ワイン おおさじ2-3
ゆで卵 固ゆで、一個
塩、コショウ、ナツメグ 各少々
あまり厳密は計量は必要ありません。
この他に、赤ワイン、もしくは生クリームをおおさじ1-2ほど、ブレンダーを回しやすくするための水分として別に使います。
大事なのはゆで卵。調べてみたらゆで卵を使うレシピは複数見つかったので堅実な手ではあるようですが、教えてもらうまで知らなかった。これを使うか使わないかで全然違うの。
ご参考:
Jewish-Style Chicken Liver Pate
Chicken Liver Pâté
Chicken Liver Pâté
どのレシピもゆで卵ずいぶんたくさん使うなあ・・・という印象。
あとは赤ワインを使うこと。ブランデーとかマルサラとかシェリーじゃなく赤ワインを使うことで、私は毎回作っても安定しておいしくできるようになったと思います。
この他にも彼女が使う材料でここに書いてないものもありますがそれは秘密ってことで。私が実際に作る際に使うものはすべて記してあります。
作り方
1)鶏レバーをたっぷりの冷水にしばらく入れておきます。途中、何度か水を替えます。
うちの近所じゃ400gくらいで$1.55ドル。鶏がかわいそうになるレベルのお買い求めさすさ。
2)玉ねぎ、にんにくを薄切りにし、フライパンを中火にかけてバターを大さじ1ほど使って炒めます。
私は甘味のあるパテの方が好きなのでヴィダリアという甘味の強い玉ねぎを使いますが、フレンチのレシピだとエシャロットを使うことが多いようです。普通の玉ねぎでまったくかまわないと思います。
3)ヴィダリアが水が出やすくてとけくずれしやすい種類なのもあるのですが、私はここでゆっくり飴色になるまで丁寧に炒めるとかせず強めの中火でむしろ煽り気味に短時間でやっつけてしまいます。
ここで時間がかかると思うと億劫になって作る気が萎えるんだよな私。途中こびりつきそうならバターを適宜足してください。
4)玉ねぎが一部カラメライズして濃い飴色になったら別の器に取り出します。
5)鶏レバーを水からあげ、筋や血などを取り除いてからキッチンペーパーなどで表面の水けをとります。
ツヤッツヤ。これはおいしくできそうな予感。
6)フライパンを中火にかけてバター大さじ1をとかし、レバーを焼きます。
炒めるんじゃなく焼き付けるように、あまり触らずひっくり返すのも一度だけくらいの気持ちで。軽く塩こしょうします。
それでもけっこう水が出てくると思います。鍋底にくっつかないよう軽く動かしつつ、あまり触って崩してしまわないように中火のまま加熱します。
そのうち水が引いてジリジリ音がしてきていい匂いがしてくるはず。生部分がないようしっかり火を通す必要があるのですが、荒焦げさせたくないので必要なら火を弱めます。
7)レバーにすっかり火が通ったら赤ワインを入れ、鍋底をヘラでこすってデグラッセし、火を止めます。
肉や魚を焼いた鍋に酒類を加え、鍋肌についた油やうま味をとかすことをデグラッセというのですが、とてもインパクトが大きいのでシチューとか作るときでも強くお勧めします。しかしこの時に黒くなるまで焦げてたりするととても残念なことに・・うまみでなく苦みと焦げ臭さだけ来ちゃうからさ。。。
8)ブレンダーに4)の玉ねぎ、ゆで卵、6)のレバーおよびその鍋に残ったワインのすべてを入れます。
このままだとブレンダーが回らないので、水分を加えることが必要になります。私は個人的に生クリームを加えてさらに脂肪分を加えるのが好きなのですが、家人は赤ワインでドライな感じに仕上げるのが好きだそうです。このレシピを教えてくれた彼女は別のものを使っていましたが、あら?あれはなんだったかしら・・・まあいいや!(秘密)
9)塩こしょう、少々のナツメグで味を調えたら器に移し、冷蔵庫で半日ほど落ち着かせます。この時にかなりゆるい感じでも、冷めると固くなりますのでナイフですくってパンにぬぐって食べるのに良いくらいになるでしょう。
お客を招いた時などは、ゆで卵の黄身と白身をそれぞれ裏ごししたものを飾りに使うと美しいです。
このレシピをアップするにあたってオリジナルのレシピを教えてくれた彼女に目を通してもらったら「すっかりゆうちゃんのレシピ」とのことだったのでどれほど本峰から遠いとこに来ちゃったのかという気もしますが、かなり時短で作れるし、レバー臭さのないレシピにはなっていると思います。
ゆっくりした時間を過ごしたい時のお供にとても素敵な一品なので、パテなどメニューにあっても食べることないなあ・・・という方でも何度か作って定番レシピにしてください。
鶏、牛、豚、なんでも内臓好きなのでレバーパテも好きなんですが、一度つくるとたくさんできてしまい、やはり後半飽きる・・・ってパターンが目に見え、自分で作ったのは一回くらいかなあ。スケベ根性出してたくさん作ろうとしなければいいだけなんですが・・・。
茹で卵!リピートしますが茹で卵!英語で言いますがBoiled Egg!
めちゃくちゃ目からうろこでした。伊達巻のはんぺんみたいに、作る人たちには当たり前の材料なんでしょうかねー。
最近ちょっと飲酒を控え気味なので、復活したらこれをツマミに飲みたいです。
そう!私もゆで卵って聞くまでまったく知りませんでした。食べてもわからなかったです。
今日ポルペッティニ作ろうかなと、ブックマークしてたこちらのブログを開いたら、更新が再開していて嬉しくなってしまいました。いつも参考にして調理してます。
お体に気をつけてお過ごしください。
ご親切なコメントありがとうございます。
またぼちぼち更新してゆきますのでまた覗きにいらしてください。