三回試作してやっと満足できるものが出来上がりました。バナナクリームパイです。
そもそもバナナクリームパイとは
古くも1880年代に輸送と冷蔵技術の発達のおかげでアメリカにバナナが輸入されるようになってから家庭のお菓子として定着したものだそうです。
基本的にはパイ皿にカスタードクリーム、バナナ、ホイップクリームを重ねたものですがバリエーションはとても多く、カスタード部分には市販のプリンミックスを使ったり、バナナをつぶしてカスタードクリームに混ぜたり、トッピングにナッツやソースを使って豪華にしたりなどいろいろです。たぶんニューヨークタイムス・クッキングに載ってるこちらのレシピあたりが基本形じゃないかと。
だけどなんかこう。。。いまいちお菓子として完成度が高くないというか。パイなのに切ったときにドロリとクリームが崩れるのも興ざめだし、二種のクリームとパイ生地とバナナの一体感が低いようにも感じていました。今回ハナちゃん募金でリクエストをいただいたのを機にこれらの私が個人的に気になっていた点を解消したレシピを目指してみました。
材料・25センチ(10インチ)パイ皿ひとつ分
ゼラチン 7g (おおさじ2の水に振り入れてふやかしておく)
バナナ 2本程度
グラハムクラッカー 150g
バター 80g
(市販のグラハムパイ皿も可)
カスタードクリーム材料
卵黄 2個
牛乳 200㏄
小麦粉 大さじ1
砂糖 大さじ1.5
バニラエッセンス、もしくはバニラエキストラクト 適量
ホワイトチョコクリーム材料
生クリーム 100㏄
卵白 二個分
砂糖 大さじ1-3ほど
ホワイトチョコレート 100g
作り方
1) グラハムクラッカーをジップロックなどに入れてビール瓶などで叩いて砕き、粉にします(アメリカではグラハムクラッカークラムと言って、粉になった状態のものも売っています)。
2) 湯せんや電子レンジなどでバターを溶かし、1)のグラハムの粉と混ぜます。
3) パイ皿に2)を敷き詰め、均一の厚さになるようよく押し付けて成型します。冷蔵庫に入れておきましょう。今回私は市販のものを使いました。
4) カスタードクリームを作ります。まず牛乳を鍋に入れ、沸騰寸前くらいまで温めます。
5) 卵黄をボウルに入れ、砂糖を加えて泡だて器でよく混ぜ、続いて小麦粉を混ぜ入れます。
6) 5)のボウルに温めた牛乳を少しずつ加え、都度よく混ぜます。卵に煮立った牛乳をいきなりたくさん入れるとかき玉になっちゃうので気をつけて。
7) 牛乳をすべて加えたら、これを鍋に移し弱めの中火にかけ、ヘラで常にかき混ぜながら加熱します。ふつふつと鍋のふちが沸騰してきてとろみがついたら火からおろし、バニラとふやかしておいたゼラチンの1/3ほどの量を加えてよく混ぜます。ゼラチンをとかす必要があるので温かいうちに混ぜてください。
カスタードクリームだけだと完成したパイを切り分けた時にやっぱり崩れてしまうので、ここで少しゼラチンを使うことにしました。
8) 粗熱がとれたら3)のパイ皿に流し入れます。
表面が固まるまで1,2時間冷蔵庫に入れておきます。
9) カスタードクリームの表面が固まったようなら、バナナを並べます。
ここである程度バナナの存在感がほしいのですが、バナナがごろごろしているのも食べにくい。7㎜ほどの厚さだとちょうどいいでしょうか。
9) ホワイトチョコクリームを作ります。もうね、「バナナクリームパイ・・・素朴すぎるんだよおまえ・・・口に入れても見ためそのまんまクリームとバナナでしかないじゃん。。。そんなだからケーキ屋が並べてくれないんだよ」と妄想の中でバナナクリームパイ子を責めていた時にひらめいたんです。バナナの個性を殺さず美しい調和と一段上のおいしさ、それになにがしかのセンスオブワンダーを与えてくれるもの、それはホワイトチョコなんじゃない?どう?どう?バナナにチョコは間違いのないコンビだけど、視覚的にも風味的にも普通のチョコじゃ強すぎる。そういえばホワイトあったじゃん!みたいな。これ思いついたときはジムでマシン使ってる時だったんですけど、汗だくでスッピンのまま帰り道に買い物に行ってしまうくらい興奮しました。なんぼ運動してもマシン上で考えてることがバナナクリームパイな私。
まず生クリーム100㏄を鍋に入れ、弱火にかけます。
10) ホワイトチョコをざっと刻みます。製菓用チョコチップでは溶けにくく扱いにくかったです。普通の板チョコ状のものを選んでください。
今回使ったホワイトチョコにはバニラビーンの粒々が入ってておいしゅうございました。
11) 生クリームが人肌より少し温かいくらいになったら10)のチョコと、ふやかしておいたゼラチンの残りを加えて混ぜ、溶かします。ゼラチンとチョコが溶けて均一に混ざったら火を止めます。
12) 別のボウルで卵白に砂糖を加え、ピンと角が立つまで泡立てます。砂糖の量は使用するホワイトチョコの甘さによって加減してください。
13) 12)の卵白に11)を加え入れ、泡だて器で手早く混ぜます。
泡立てた生クリームと違って卵白なので、温かいものを混ぜ入れても泡が溶けてしまわないのがありがたい。
14) 9)でバナナを並べたパイ皿に13)を流し入れます。
15) 気泡がけっこう入っているので、パイ皿を数センチの高さに持ち上げてテーブルなどにトントン打ち落として空気を抜いてください。あとは冷蔵庫にいれて冷やし固めてください。
さあ切ってみますよ!
オッシャア!!て本気のガッツポーズ出た。だって試作三回目だもの。
断面見て~断面見て~。
いい感じじゃないですか!
食べてみたところも、ホワイトチョコを使って正解。マジで。ただホイップクリームのっけただけの従来のバナナクリームパイが、長い髪してギター持ってカントリー歌ってたテイラースイフトくらい遠くに感じる。おいしさ相乗効果&あか抜け度すごい。それにやっぱりゼラチン使うのも成功だった。切った時に姿が整っているのもうれしいけど、この固さがあるからバナナと二種のクリームとのなじみとバランスがとてもよい。うむ。満足できる出来。
二種のクリームを作ったり冷えて固まるのを待つ必要があったりと、ちょっぴり手間はかかりますがおいしくできるレシピになったと思います。ぜひお試しください。
ゆうさん
ホワイトチョコレート・バナナクリームパイ
素晴らしいパイ
美味しそうです
丁寧な作り方ありがとうございます。
お久しぶりです、コメントありがとうございます。
うまそ〜〜〜〜(●´ϖ`●)
太るとか気にしないで思う存分食べたい!
2度の試作は普通のチョコレート使ったんですか?
そちらの見た感じ、実は気になったりもする。。。
使用前、使用後ってな感じでwww
ひと段落したら失敗した試作品をまとめてブログに書く予定です~。
これすごい美味しそう!ゆうさんって、本当に料理上手すぎ。
卵のレシピも楽しみにしてます。お忙しいと思うので、ゆっくりでいいですよ!一年でも二年でも(笑 最近ゆうさんの、スパニッシュオムレツレシピ作ってみました。シンプルだけど、美味しいですねー。
はなちゃん、里親さん早く見つかるといいですね。
私も保護活動はできるだけの事をして、多くの猫ちゃんを助けるという考えに賛成です。私も助けたいけど仕事の関係上忙しくて今は無理なので、金銭面だけでも協力して参加できれば嬉しいんです。
応援してます!
ご親切な優しいコメント、ありがとうございます。ほんとに励みになります。
リクエストをした松本麻美です。
父(日本人)が母に作り大好評でした!!!!
何度か作り、レッドウッドシティ@CA の教会やあちこちに振舞ったようです。
おばあちゃんのレシピが作られることがなくなり、新しい松本家の味の登場です(笑)
サンフランシスコのベイエリアでも、可哀想なねこの問題があります。
レシピを、考えることは大変かと思いますが、また、このような機会がありますことを楽しみにしております。
お返事遅くなってすみません!さっそく作っていただいてありがとうございました。お父様によろしくお伝えください。