寒い季節、シチューやスープが食べたくなるけどついマンネリにおちいりがちですね。簡単だけど目先が変わってて、食べておいしい&ヘルシーなポタージュはどうですか?主材料は豆、鶏、玉ねぎの三種というシンプルさだよ。
ドラムスティック一本ドーン。
外国で長く暮らしてこちらの料理が手馴れてきたら、日本って日常の食事に豆を食べることが少ないのに気付いてきました。煮豆とかアンコとかあるけど、どちらにしても砂糖をドッサリ使うレシピが多いですもんね。豆を塩味でアッサリ食べるのもおいしいですよ。
材料
白いんげん豆 乾物150gくらい
鶏肉・ドラム 6本
玉ねぎ 1個
にんにく 2カケ
カレー粉 おおさじ2-3くらい
小麦粉 おおさじ3-4くらい
塩、こしょう
オリーブオイル おおさじ2-3くらい
使用量は適当です。豆も金時豆でもうずら豆でもなんでもいいです。
豆をゆでるよ!
スペインやイタリア、それから中南米では豆を使ったレシピが多いのですが、日本みたいに水だけでゆでるのではなく、はじめから塩を入れて、オリーブオイルと野菜なんかで煮はじめます。
オリーブオイルはアクを解消する作用があるらしい。あと塩や香味野菜は、ゆでる作業の中で風味を持たせる効果を期待してのことでしょう。
乾物の豆は前の日にたっぷりの水に漬けておきます。
鍋に水と豆を入れ、にんじん、玉ねぎ、セロリなどの香味野菜を適量と、好みでローリエの葉やこしょうを少し入れて火にかけます。薄く塩味を感じる程度の塩と、スプーン1,2杯分くらいのオリーブオイルも入れます。
一度わかしたら浮いてきたアクをすくって、あとは火を弱めて好みの固さになるまで煮るだけです。今回は煮込み系スープにつかうので固めにゆでます。
煮終ったら蓋をしてそのまま室温で冷まします。冷めたら野菜や香辛料を取り除きます。
このゆで汁はスープに使うので、捨てずにとって置いてください。水だけで豆を煮た煮汁なんかは別段うまくもなんともないのに、こうやって煮るとこの煮汁がスープのベースにするのにいい感じにおいしくなってるから不思議。
鶏の準備
鶏のモモとかドラムとか、骨のついた肉は食べにくくてイヤ・・・・という人も多いですよね。しかし骨付き肉を煮込んだスープやシチューの代えがたいおいしさ、見た目の迫力に加え、作る側の手間の軽減とかいう都合もあるんだからしょうがない。たまにはつきあってもらいましょう。
鶏ドラムはカレー粉、塩、こしょうを適量まぶして15分ほど置いておきます。辛さや香りは各自のお好みで加減してください。これは前日にやっておいてもオッケです。
作り方
1) 玉ねぎ、にんにくをみじん切りにします。
2) 鍋に油をおおさじ1ほど中火で熱します。
3) 用意しておいた鶏ドラムに小麦粉をまぶし、余分な粉をはたいてから鍋に入れて焼き目をつけます。
油が足りなそうなら適宜足してください。鶏を入れたらあまり触らず、表面にきれいな焼き色がつくまで動かさない方がいいです。ここで鍋底にひっついてしまうことが多くてイヤなんだよな。
4) 鶏肉の前面に焼き色がついたら取り出します。ここで中まで火を通す必要はありません。表面だけでオッケです。
焼いた食材をいったん鍋から取り出すって作業、手間がイヤで省く人が多いそうですがこうした作業の有無が出来上がりに大インパクトを与えますよね。さっき使った生肉の入っていたボウルを洗いもせずまた使うとかいう乱暴な方法で手間を削減したりすると、工程が省けていくらか気楽にやれるかと。
また火を入れるんだ、問題ない。
5) 鶏を取り出した後の鍋に油をおおさじ1ほど足し入れ、1)で用意した玉ねぎとにんにくを入れ、軽く塩をして炒めます。ここでもっと本格的な香りにしたい場合、クミンやカルダモンを入れて炒めるといい感じです。
6) 玉ねぎがシンナリしてきたら、小麦粉をおおさじ山盛り一杯ほど振りいれ、手早く混ぜて炒めます。
7) 底に焦げ付いてしまわないように気をつけつつ、豆のゆで汁をお玉で一杯ほど注ぎいれてよく混ぜます。
ダマになることはないと思うけどなー。
8) よく混ざったらゆで汁をもう一杯入れて混ぜ、混ざったらまた一杯入れて混ぜ・・・と繰り返し、好みのとろみにします。その後、豆を投入。
ザブーーン。
9) サッと混ぜ、薄味になるように塩を加減し、全体が温まったら4)の鶏を重ならないように入れて強めの弱火程度の火加減にします。
蓋をして40-50分ほどゆっくり煮ましょう。グラグラ煮立たせず、ゆっくり火を入れるようにすると肉は柔らかく煮えます。豆も静かに炊いたほうが溶け崩れしにくいのですが、このスープはもう煮崩れ上等くらいの気持ちでいいのでは。豆のどっしりしたとろみが逆に鄙びたいい雰囲気を醸し出します。
10)40-50分ほど煮たら一度火を止め、室温で冷ましつつ余熱を入れましょう。余熱ってすごい効果ありますよね。火の通り加減とか、味の染みようとかがすごい。
11) さて食べる直前に再度弱めの火で温め、好みの濃さと風味になるまで牛乳かクリームを加えてのばしましょう。
子供や年寄りがいる家庭なら、牛乳を多めに入れてカルシウムたっぷりにできるように、8)の段階で入れる水分を控えめにしておくといいでしょう。
皿に盛っていただきまーす!
このスープは骨の入った肉が一本まるごとなんで、ナイフとフォークで食べれるような深めの広いスープ皿が最適です。できれば皿も温めておいて、アツアツでいただきましょう。
普段の夕食なら、このスープにパンにチーズとかで充分。ね、洋食って言っても油の使用量は和食の炒め煮とかカレーとかより少ないくらいだし、あれこれ何種類もおかずを用意しなくていいから簡単でしょ。それにこんな豆のシンプルなスープはおいしいの!肉が骨からホロリ、とろみはあるのに質感サラリ。クリームベースのシチューやポタージュとは違った力強さと優しさに肩こりがほぐれるわ。
カレー粉は、ほんの風味付け程度の使用に控えておくのがおすすめです。辛くしたり、いかにもカレーカレーな感じにするのではなく、鶏肉の香ばしさを生かしつつ獣臭さを上品に抑えるみたいなイメージです。サフランとか使うまでもないんだけどー、みたいな。
豆だけ煮ておけば簡単なので、軽い気持ちで普段の食事にお試しください。
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ゆうさんこんにちは。
いろいろ落ち着かれて文章も柔らかくなぅてきた気がします。
さて、今年のクリスマスの鶏料理はどうしようか悩んでるのですが、お決まりのローストチキンも飽きたしこんな煮込みもいいなぁと思いました。
では。
あべべさん、あけましておめでとうございます。
なんとか落ち着いてきた感じです。いやはや。